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【中国ドラマ】「大唐狄公案 神探、王朝の謎を斬る」感想:これが狄公 狄仁傑、中国のシャーロックホームズか!硬派な印象のミステリーアクション時代劇

中国ドラマ

J:COM BSにて中国ドラマ「大唐狄公案 神探、王朝の謎を斬る」を見終わりました。
全32話。
原題「大唐狄公案」(2024)(ビジュアル、その他情報はこちら→百度百科

私がハマっている古装ミステリー「唐朝詭事録」シリーズの主人公たちの”恩師”が主人公のミステリーということで見てみることにしました。
まあそうでなくても、一度”狄仁傑”のドラマを見てみたいなとも思っていましたので。

ざっくりした印象は”狄仁傑って普通に二枚目キャラなんだな”というのが第一印象なのですが(そこかい 笑)事件もバラエティに富んでいましたし、推理内容も複雑で楽しめました。
でもこのドラマ、見終わって一番印象に残ってるのは単元主演だった張若昀さんなんですよね。
ま、その話は後ほど。

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主なキャスト

狄仁傑/字:懐英(元尚書左丞 狄知遜の息子。西域の旅から長安に戻ってきた):一囲

曹安(平康坊の歌妓。父の曹鶴仙はかつて朝廷の官吏だったが汚職の告発を受け零落した):王麗坤

洪亮家の執事。狄知遜亡き後、狄仁傑の親代わりのような存在):尤勇智

喬泰(土賊だったが狄仁傑の従者となった。馬栄の兄):姬他

馬栄(土賊だったが狄仁傑の従者となった。喬泰の妹):凌孜

皇后(大唐皇帝 唐高宗李治の皇后氏):鍾楚曦

印象に残ったところ

”狄仁傑”の推理ドラマというのは一つのジャンル的な存在のようで、過去にも何作も制作されているようなのですが、私としては初めてで、どちらかというと最近見てハマっている「唐朝詭事録」の前日譚的にどうしても見てしまうんですが(本作の主人公狄仁傑が、「唐朝詭事録」シリーズの主人公たちの亡き”恩師”に当たるため)、比べてみるとなかなか硬派な印象を受けました。

唐代文化の華やかさとか、コミカルな演出といったいわゆるエンタメ色みたいなところはあまり感じなかったものの、事件自体がバラエティに富んでいて飽きさせない感じで見応えがあると思いました。

狄公狄仁傑って推理も武術もできるんですね。そうすると”唐詭”の二人は恩師の特徴を二人で分けたような感じなのかな、と。恩師、出来過ぎ(笑)
ということで狄仁傑が武術にも長けているので、いくつか大きなアクションシーンもあって、その印象も強いです。そういう意味で”中国のシャーロック・ホームズ”なのかしら?

メインキャストも比較的”大人”めな印象で、華やかというよりは手堅い印象を受けました。

9つの事件

本作は9つの事件を推理していく運びになっています。シュチュエーション、事件自体の性質がバラエティに富んでいて、そういう意味でも楽しめました。

鳳印案(消えた鳳印)

皇后の証である鳳印が消え、また改革を進める皇后に天が怒ったかのような不思議な事故、事件が起きる。本当に天の怒りか?それとも人の仕業か?といった話。

皇后が美しく、かっこよくてこの先の登場にも期待してしまいます。
この話、不可解な複数の事件だけに、いろんな人の思惑が絡み合って、複雑な推理でした。
ただ、事件(単元)ごとに豪華なキャスティングをしていると、どんなにありえなくても”でもこの人でしょ”的な見方は避けられないのが惜しいところ。

良い家の生まれで(ただし今は罪人の息子扱い)、才能にも恵まれている狄仁傑ですが、本人にはあまり出世欲はなさそう。ですが結局は皇后の目に止まり蓬莱県令に。

主人公狄仁傑、高級官吏だった父親の自殺という悲しい過去があり、どこか心を閉ざしてるような向きもあるキャラのようです。

屏風案(呪いの四季屏風)

蓬莱県へ赴任する途中で、早速死体に出くわす狄仁傑一行。
七箇所に及ぶ刀傷のある死体ですが、同じような傷のある死体が他にも現れ、事件現場にあった屏風の呪いか?という話。

こちらもなかなかに込み入った事件。何人かの思惑が交差して、中には状況を逆手に取るなどする者もいて、一見筋が通らないので、どう決着がつくのか全然見えない事件でした。

結局、滕坎(印小天さん)を殺人の罪には問えなくても、詩の盗作で天子を欺いたとして同等の重罪と裁いたのは”なるほど”となりました。さすが“恩師”。

印小天さん、「唐朝詭事録之西行」でも龍太という印象に残る役で、しかも再登場しそうな余地があるので私も「お!」となった次第です(ちなみにこの二作は同じ年に配信されていました)。

黄金奇案(黄金の密謀)

まず海とか船のシチュエーションもあるとは!と驚き。バラエティに富んでるなぁとワクワクしました。

海に面した蓬莱県で、海運による黄金の密輸疑惑を追う話。
事件の推理だけに留まらず、船で嵐に見舞われたり、賊の一軍との海上の戦いをしたり、挙げ句の果てには何十年かに一度だかなんだかの大規模な干潮で海底が現れるシーンがあったりと、なかなかにスペクタクルなエピソードでした。

今回大きな動きをした黒焰という犯罪組織(?)は、曹安が昔、助けられた縁があるというのが、一つのポイントでした。
この黒焰、一応この件で狄仁傑によって壊滅状態になったと思われますが、正体もはっきりせず、実態もよくわからずといった集団なので、まだまだ何かありそうな予感も。

事件の解決に勤しむ狄仁傑ですが、そんな中曹安との関係も密かに進展がありそうな感じ。
いきなりさくらんぼ取りに崖によじ登ったのはびっくりでしたが。そんなキャラだったの?(笑)

雨師伝説(雨師の伝説)

のっけから”王茂蕾さんだぁ!”(質屋の番頭:)と反応してしまう私。期待大です。

雨師とは雨の神で、いわゆる神様よりも仙人っぽいキャラなんだそう→調べました
本作では黒くて大きな鳥人間のような姿をしていました。

鶯児という正気を失った女性が影絵で見た雨師を慕い、待ち焦がれている話と第八兵営の話を絡めた、質屋の主人と番頭の話。こうやって書くと複雑な展開ですが、ほんとに複雑。

少しファンタジーっぽさがあったけど、不思議な話ではないのが、本作の特徴かなと思いました。恋に一途な人が三人もいて、ちょっと切ない話でもあったなと。
こちらも複雑で面白い展開だけど、結局やっぱりキャスティングで真犯人の予想がついてしまうのは、ちょっと残念だなとまた思ってしまいました。

それと狄仁傑の恋も進展あり。
曹安のいる明月坊の女将はめちゃ良い人で、曹安をすんなり送り出すだけでなく、どこか躊躇してる曹安の背中を押すなんてことまでしてくれて。他のドラマでこんな良い女将見たことないとびっくりです。

それにしても、狄仁傑はひたすら二枚目キャラだなぁと。(それに周一囲さん、めちゃスタイル良い方ですね。腰の位置が高いし顔も小さいし)

そして狄仁傑蘭坊へ転勤となります。

紅亭子(紅亭子の客)

今度の赴任先蘭坊は砂漠で、文化的にもエキゾチックなところ。
なぜか県衙は焼失したまま放置されている。

ここでも黒焰の名前がところどころで聞かれる。だが、五年前突然姿を消し、蘭坊を取り仕切っていた黒焰がなくなったことで、様々な””が群雄割拠している状況。

県衙が焼失しているため、宿泊することにした”紅亭子”で事件が起こる。善人で有名だった御曹司李陶が死体で発見され、彼に求婚されていた秋月(陳都霊さん)が疑われることに。

李陶の父刺吏は病で余命幾ばくもなく、息子の敵討ちを焦っており、蘭坊に蔓延る無法者達に莫大な賞金を提示して息子殺しの犯人を探させたため、蘭坊の治安はさらに悪化。
難航した捜査も真相に辿り着いてみれば、ある意味あっけないものでした。

事件の捜査の中で狄仁傑蘭坊の民の”官”への信頼を少し取り戻し、落雷で焼失してしまった県衙も再建されてめでたしめでたし。

沙漠追凶(砂漠の追跡)

冒頭、首を吊るされた人と、その様子を冷ややかに見ながら話しかける人。顔は見えないもののそのセリフの声は…張若昀さん〜!やっぱり声とかセリフのトーンが好きだわぁと再認識。

この男、どうやら法で裁けない人間を私的に制裁しているようです。
ただ闇でこそこそ動き回るというわけではなく、蓬莱県令である狄仁傑に顔を見せ、自ら刁小官と名乗って付き纏ったりするので、一体どういうキャラなんだろうと惹きつけられました。

このエピソードでは、あくまで法を遵守しようとする狄仁傑の前に、法では裁けない悪人たちが次々と現れ、その復讐をした被害者たちが法によって次々罰を受けるという、心情的に辛く悩ましい案件が続きました。
”法を守りたいのか、人を守りたいのか”と痛いところを突いてくる刁小官
時には狄仁傑を助けたりもするけど、決して味方というわけでもなく激しい対決も。
一見つかみどころがない人物にも見えますが、シンプルに考えてみると人としては当たり前の感情を行動に移しているだけとも思えます。
カッコいいですよね。また弓矢の達人で、その点でもカッコいい。
狄仁傑との激しい対決もなんと弓矢で!向かい合って至近距離で次々矢を放てるなんて、どんなスキル?!というか、そんな対決初めて見ました。(それに立ち向かえる狄仁傑もかなりすごいけど)

このドラマの単元主演の中でも異色で印象的な刁小官という役を演じられた張若昀さん。
演技が上手いのもさることながら、細かな一挙手一投足まで観る人を惹きつける表現が突出して見えました。正直、このドラマで初めて前のめりになったかもしれません。なんというか、妙にこの人だけ”色鮮やかに見える”というか。
もちろん私の好みというのも多分にあるんでしょうけど、それでも”視聴者の目の奪い方”がすごいというか、やっぱり数多くの主役を張ってる人って違うなと思い知らされた感があります。

さて、本筋の話に戻って、“法を守る”とは何を、誰を守ることなのかを問うこのエピソード。
法を掻い潜る悪人と、それに怒って反撃、復讐した善人が裁かれる世界。まさか法とは悪人を守るものなのか?という問い。
これ、時代劇の中だけの話でなくて、現実世界でも全然ありうる話で、ちょっと考えさせられました。

また、唐の最西端である鎮西堡を守る兵と盗賊たちとの大規模な戦いもありました(捜査中の狄仁傑も参戦する羽目に)。名も無き英雄たちの犠牲が切なくて後を引きます(まるで戦のシーンでした。あれ?これ、推理ドラマでは??笑)。

結局素性が謎だった刁小官黒焰の残党。狄仁傑のセリフでなんと”舌に黒焰の刺青があった”とのことでしたが、そんなシーンありましたっけ?カットされた?
もう一回見てみよう。まあ、それでなくても普通にもう一回”おかわり”するところでしたが。

なんか、いろんな意味で凄く印象に残ったエピソードでした。
そして張若昀さんの爪痕が凄い。

空葫芦(空の葫蘆)

黒焰の罠とわかっても青川へ行く狄仁傑。危ないところを葫芦先生(王勁松さん)と名乗る老人が彼を助けます。
葫芦先生の瓢箪は空でしたが、先生曰く“空でなければ何も入れられない”。名言ですね。

苦労の末、手に入れた”黒焰名簿”には成員とは言い難い、ごくごく普通の民の名前が沢山。彼らはただ生きる為に名を連ねたのだと葫芦先生は語ります。

色々あった末に青川鎮蘭坊の管理下へ置かれることに(元々そのはずだが、実際は違ったため)。

結局黒焰の首領も実態も何も分からず。また葫芦先生の正体もわからず。

ちなみに私、キャストで”王勁松さん”の名前を見つけて琅琊榜のあの俳優さんかと思いきや、違う方の方でした。

雲雀啁啾(雲雀のさえずり)

民たちが楽しげに天灯を飛ばしている場所へ人のいない馬車がたどり着くが、荷台には紙人形の顔を被せた白骨死体が。馬に残された赤い繊維から、狄仁傑は昼間に見た花嫁行列を思い出す。
馬を荷台から放って後を追うと、たどり着いたのはとある民家。中には血塗れの新郎新婦の遺体と、同じく血塗れの将棋盤。
続いて肉屋の龍三の凄惨な自殺現場と、行方不明の女性純玉の嫁ぎ先である桐康村の全滅事件。
いずれも何者かに死を強要されたかのような痕跡のある事件で、狂気的な空気が漂うエピソードでした。

この一連の事件の犯人と、その犯人が獄死したため骸を引き取ったと証言する男と、曹安の周りに自らの存在を主張するような痕跡を残す黒焰。ややこしいです。

結局黒焰の首領を辿って行った結果、狄仁傑は彼の勘当された兄狄英と対峙することになり、”官対黒焰”として自分の兄を手にかけることに。

法と弱き民の両方を守る難しさを痛感しているところに、兄との結末。狄仁傑はどんどん追い込まれているようにも見えます。

このエピソードのタイトルは「雲雀のさえずり」ですが、兄は勘当され家を出て行く時に「また戻ってくる」と言い残し、また、雲雀もどんなに遠くへ行こうと必ず巣に戻ってくる鳥なんだということらしく、なんとも寂しい余韻が残ります。

朝雲書館(雪夜の朝雲書館)

ここ最近の出来事ですっかり落ちてしまった狄仁傑に気晴らしさせようと出掛けることを持ちかける曹安
旅の途中で怪我から感染したらしい狄仁傑が病に倒れ、大雪の中曹安が助けを求めたのが朝雲書館。大勢の学生たちが学ぶ学舎です。
ここで出くわすのがカルト宗教的な事件でした。
この手の事件は古装ドラマにはよくある事件ですが、まあ本作ではバリエーションの一つといったところでしょうか。

ただ、少し新鮮なのが病で寝込んでいる狄仁傑に変わって曹安が大活躍するところ。
普通の女子なら、自分が危険を犯すことで逆に迷惑をかけるかもしれないと大人しくしてそうなところを、この曹安はガンガン調査に乗り出していくところ、若干無理を感じてしまいましたが。

わざわざ出掛けなければ出くわすこともなかったけど、雪夜の閉ざされた空間の中での不思議な話で、まあこういうのもありって感じなんでしょうかね。とにかく曹安の回って印象が強いですが。

ですがこれまでの流れの中で、海上の派手なシーンがあった黄金奇案とか、大きな戦のシーンがあった沙漠追凶とかの後に続くエピソードとして、しかもラストの締めくくりとしてはトーンが落ちて、少々尻すぼみの感も否めないかな…と。

まとめ

期待して見た、というよりは「一応、押さえとこうかな」というノリでの視聴でしたが、事件の内容も複雑で楽しめましたし、やっぱり張若昀さんの出演回を見ることができたのは私的大収穫でした。

最後に次作の予告とも見える映像がありましたが、「2」があるってことですかね?本作だけではなんだか尻すぼみな感じがしますし。

そうこうしているうちに、馮紹峰さんの狄仁傑ドラマ『大唐迷雾 第一季』(第一季!)も配信が始まりましたね。こちら冒頭を見た限り、”狂気的”な事件を描いていそうに思えました。面白そう。

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