※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています

【中国ドラマ】「唐朝詭事録」感想:老練×若者バディが奇怪な事件を次々解き明かす!唐を舞台にした怪談風味のサスペンス。これはハマる!!

中国ドラマ

iQIYIにて中国ドラマ「唐朝詭事録」(2022)を見終わりました。
全36話。
(ビジュアル、その他情報はこちら→百度百科

iQIYIにて期間限定でされていた30作全話無料配信キャンペーン(?)で、気になっていた本作を見てみることにしました(実は期間が終わった本記事執筆時点でもまだ見られるようなのですが…本当はいつまで?)。

これ、ハマりました!!
昨年、続編にあたる「唐朝詭事録之西行」(→百度百科)が配信され、さらに続く「唐朝詭事録之長安」(→百度百科)も既にクランクアップし、2027年に配信予定とされているだけあって、人気なのも頷けます。
WOWOWでも「唐朝詭事録之西行」まで放送されたようですね。

老練×若者バディで捜査とか、怪談風味の古装サスペンスとか、本作の特徴をただこうして文字にしてしまうと一見それほど特別感もないように感じますが、キャラ設計がしっかりしていることとか、事件の世界観など、ま、その匙加減というかセンスが凄く良いんですよね。
これは次々見てみたいと思いました!

スポンサーリンク

主なキャスト

盧凌風(范陽氏出身で金吾衛正四品中郎将。武術に優れている。太子の伴読(王室の子弟に付き添って勉強する役目)だった。狄仁傑に師事しようとしたが受け入れられなかった過去がある):楊旭文

蘇無名公主の引き立てで就任したばかりの長安県従八品県尉狄仁傑の直弟子。検死を得意とするが血を見ると失神してしまう体質):楊志剛

裴喜君(河東氏、吏部侍郎裴堅の一人娘。絵を描くのが得意):郜思雯

費鶏師(本名は費英俊鬼市を住処とする酒飲みで鶏肉が大好きな奇人。実は優れた医師):陳創

薛環(裴府の家僕。少年ながら武術の才能がある):石悦安鑫

櫻桃(寧湖刺史李鹬の娘。女狭):孫雪寧

狄仁傑狄公):実在の政治家で宰相まで務めた人物ですが、捜査の神的なキャラクターとしてドラマも何作もあるようなんですよね。私は見たことがないので何も語れないのですが、名前くらいは聞いたことがある、という感じです。
本作でも実際には登場しませんが、やたらと名前が出てきます。

本作では公主、太子の名前は出てきませんが、公主は武則天の娘で皇帝李旦(唐睿宗)の妹太平公主を、太子は李隆基(唐玄宗)を想定しているそうです。

印象に残ったところ

事件が怪談風味であることによるエンタメ性の高さが良い

「長安紅茶」、「甘棠駅」、「石橋図」、「黄梅殺」、「衆生堂」、「鼍神」、「人面花」、「参天楼」…これら8つのタイトルが付けられたそれぞれの案件が描かれます。このタイトルからしてなかなか不気味で、既に怪談っぽい雰囲気があって良いなぁと思いました。

内容も屍体の顔にお面が埋め込まれてるとか、体の欠損がある屍体とか、結構凄惨な事件が多いのですが、それが普通の事件というよりは”祟りや妖怪の類いによるものに見える”ことで、エンタメ性が上がるのか、”暗さはあっても重さがないという見やすさ”を感じました。

また面白いのが、実際それはちゃんと”人”による仕業ですし、事件を捜査する蘇無名も「神や幽霊などいない」と断言しているところ。
このギャップがまたエンタメとして楽しく見られるポイントじゃないかと思います。
(とはいえ、「長安紅茶」に登場した陰十郎や、盧凌風が倒した4大怪人(?)が”純粋な人間”かといえば、ちょっと「ん???」とは思いますがw)

現場の空気感をリアルに感じられる映像が好き

映像のことはよくわかりませんが、私個人的に、本作の映像がその事件の現場感というのが割とリアルに感じられるもので、没入感があって好きでした。

廃駅となった「甘棠駅」とか、降り続く雨のジメジメした空気感が漂う「黄梅殺」とか、また逆に仙郷を思わせる「石橋図」の景色とか…。
純粋にビジュアルに惹かれるというのも作品を楽しむ大事なポイントかなと思います。

中国茶好きにもポイント高し

あと、中国茶好きから言わせると「長安紅茶」というネタ自体がたまりませんでしたね(笑)
思わず私も紅茶(雲南でしたが)をいそいそと淹れて一緒に楽しみました。
お茶を淹れるシーンも詳細に描かれていて…焙って、砕いて、挽いて、湯を注ぐ。食い入るように見てしまいました(笑)
(それにしても「長安紅茶」はまさしく血の色でしたが)

また「石橋図」にも茶の達人が登場したり、それ以外の普段のシーンでも茶壺(急須)から茶杯に注ぐシーンが割としっかり撮られていたり(茶水がみんな茶色で意外。あの時代はどんなお茶が主流だったのかしら??まだまだ一般的には貴人が飲むものではあったようですが)。

「夢華録」ほど茶芸の描写に時間を割いていたわけではありませんが、本作も茶好きにとってなかなかの高ポイントでした。

アクションシーンが見応えたっぷり

探案ものですが、アクションシーンもたっぷりあって見応えがありました!盧凌風カッコいい!

前にも少し書きましたが、一応全て”人による所業”のはずなんですが、実際戦う相手が若干怪物寄りだったり、巨大な熊や蛇もいたりでしばしば大きな戦いが繰り広げられました。

盧凌風は冒頭では”三刀流”を操り(→このアクションを作るのに7日間かかったそうです(Wikiより)。凄くややこしそうで、両手に一本ずつとあと一本、刀と背中で挟んでる(?))、携帯用に組み立て式に改造した槍も得意みたいだし、普通に刀も自在に操るし、とにかく、主役たちで唯一と言っていいほどの戦力なので大活躍でした(だから、負担が大きくて大変そう)。

武器の扱いもちょっと凝っていて、見応えのあるアクションシーンだったなと凄く印象に残っています。

そして盧凌風カッコいい、すなわち楊旭文さんカッコいい!なんですけどね。

前回楊旭文さんを見た(「紫川之光明王」)のはめちゃくちゃ背の高い劉宇寧さんの隣だったりしたのであんまり気づかなかったのですが、楊旭文さんもかなりの高身長なんですね(188cm)。いつもながら、こんなに背が高い人が機敏に動けるのに、単純に感動してしまうのですが…。
ま、それはさておきアクション、カッコよかったです!
形が決まってるというか、ちゃんと重みが感じられるというのもあるし…。アクションはよくわかりませんが、見ていて本当にカッコいいなと思うシーンでした。

蘇無名×盧凌風の老練名推理×若者武官バディが良い!

やっぱりこれですよね。蘇無名×盧凌風の正反対バディ。
年齢の大きな違い、太子派・公主派の違い、頭脳派と武術派の違い、決定的なのは狄公に弟子入りできた人とできなかった人という違い。

ひょんなことから同じ事件を捜査することになって、次第に相手を認めるようになり、次第に協力しあって…というのはまあ想像通りの展開ですが、面白かったのは、大人で推理力の高い蘇無名がそれとなく、本当にさりげなく盧凌風を育てていってるような側面もあったこと。

盧凌風は名門の出であることを強く誇りに思っていて、太子の伴読も務め、金吾衛中郎将でもあることからとても優秀でもあるのですが、とにかく高慢。人を見下すようなところがなんともいけすかない人物でした。まあ部下思いではあったようですが。
だから人が成長するための「人に教えを請う」「素直に人の話を聞く」「人に助けてもらう」ということができない為に”ちょっと惜しい人”(特に推理力という面で)でした。
まあ、そういうちょっと扱いにくい人を相手に飄々とマイペースで、でも強い信念を持って事件に向き合う蘇無名と結果的に協力しつついつの間にか絆を強めていく、という流れ。

蘇無名もいつも余裕綽々でいられるわけではないんですよね。通例と違う観点からの捜査は危険を伴いますから、純粋に命を守ってもらう必要があるので。そうなってくると盧凌風ほど頼もしい人はいません。

またこの二人もいつも一緒にいるわけではないのですが、離れていても、盧凌風が困った時には助けられるように、彼の「素直に助けを請うことができない性格」を見越して弟子である薛環に合図を送るようあらかじめ蘇無名が指示をしており、いざという時には駆けつけ、盧凌風も余計なことをごちゃごちゃ言わず、さっさと蘇無名に任せるというような”暗黙の了解”の関係になっていたのが良くて、凄く印象に残っています。

「鼍神」クライマックスでの蘇無名の「盧凌風何在!」の一声でバッと岩山から飛び出てくる盧凌風のかっこよさ、忘れられません!
(それを言ったら「参天楼」クライマックスの盧凌風の「金吾衛何在!」もカッコよかった。普通の言葉なんですけどね。でもシチュエーションによっては決め台詞のように聞こえるキレの良さがあります。一回大声で言ってみたい 笑)

この二人、太子・公主の権力争いの影響をもろに受けて、地位がコロコロ変わる(失ったりも)するので、二人の関係性的にも地位の上下が逆転することもあるのに、どちらが下になっても全然へりくだったりもせず、ずっと対等な関係性を保ってるように見えるのも面白いなと思いました。

キャスティングも良い!

優秀で武術の達人だけど高慢な若き武官盧凌風楊旭文さん、狄仁傑の直弟子で飄々としつつも、ちょっと仰々しい物言い(あの抑揚と緩急がクセになりそう)が独特な蘇無名楊志剛さんが演じられ、お二人ともとてもハマっていて凄く良かったです。

お二人のインタビュー(西行のでしたが)を見てみて、素のお二人も凄く良い関係性なのが素敵でした。

楊志剛さんって話し方が蘇無名とそれほどかけ離れてるわけじゃないんですね。ご本人を見ても意外には感じませんでした。そして凄くチャーミングなお人柄(”おじさんにはおじさんの魅力がある”は名言でしたw)。

対照的に楊旭文さんは盧凌風とは正反対と言っていいほどの、鷹揚な方(ちょっとおっとり?)でした。仲が良いらしい楊志剛さんの表現(素の楊旭文さんってどんな人?に対して)がなかなかで、口下手、反応が遅い、ぼーっとしてる…などなど(でもそれは全部長所なんだとも)。でまた、言われたご本人もピュアな目で「全部その通りです」なんて…これは可愛がられますわねw(ま、ストレートに褒めてるシーンもありましたが)

私個人的に、なんとなく”チャキチャキした人がおっとりした役を演じる”というのはわかるんですけど(持ってるものを隠せばいい、的な)、”おっとりした人がキツい性格のキャラを無理なく演じて見せる”というのが、本当にすごいなぁと感じてしまいまして、本作の楊旭文さん演じる盧凌風がまさにそれでした。
本当に役者さんってすごい。シンプルに尊敬します。

他にもネットで「二人は親子なの?」(姓が同じだから)って言われた話とか、なかなかに楽しいインタビューで、お二人の良い関係性が伝わってきて微笑ましかったです。
今後の続編も楽しみ♪

メインキャラがみんな落ち着いていてとても見やすい

メインのキャラたちがみんな理性的で凄く見やすかったです。「なんなのこの人」というキャラがいないというのはストレスフリー(笑)

裴喜君は初め萧将軍の代わりに来た盧凌風にひどく執着していて、ちょっと面倒くさいキャラなのかなと思いましたが、逆に一緒に行動するようになってからはすっかり落ち着いて大丈夫(?)でしたし、本作、一応盧凌風裴喜君は恋人関係になりますが、本作の恋愛要素としては”ほんのちょっと”というくらいだったので、私としては凄く見やすい匙加減でした。

〈広告〉

まとめ

とにかくお気に入りドラマが増えて嬉しい限りです。これからも追いかけたいと思います。

あと他に何か書き忘れたことがないかなとメモを見たら、「人面花がパンジーに見えてしょうがない」くらいでした。誰か同じ感想の方います?(笑)

《おすすめ記事》

コメント

タイトルとURLをコピーしました