「陰陽師」という作品の存在を知ったのは、確かドラマでした。
その世界観が新鮮ですっかりはまってしまい、小説、映画、漫画と色々楽しみました。
そういえば、晴明神社にもお参りしました。
一時期ブームになりましたね。
現在、漫画(「陰陽師」岡野玲子著/原作:夢枕貘)のみ電子書籍として手元に残していて時々読み返したりしています。
実はここ数日も久しぶりに読んでいました。
我ながら、どうして何回読んでも飽きないのかと思うのですが、おそらく「世界観を眺めている」、「世界観に浸っている」からだと思われます。
なんというか、すっきりしていて清涼感を感じるんです。
綺麗なもの、加えて清涼感を感じるものが大好きです。
日本人のDNA?
何がすっきりしているのかと言いますと…
主人公、安倍晴明のビジュアル、キャラクターもクールですっきり…
貴族の邸宅の寝殿造りも見通しが良いつくりですっきり、
華やかな装束も直線的だからか、どこかすっきり、
そういうところでしょうか。
(好きなものの「どこが好きか」を語るのは意外と難しいものですね。理屈ではないので)
西洋文化も大好きですし、恩恵に預かっているものも沢山あると自覚してはいますが、やはり日本の伝統的なものに対しては頭ではなく感覚で、しかも瞬間的に、
「いいな」
と思ってしまいます。
日本人でよかったなって。
ありきたりなフレーズですが。
この「すっきり」とした感覚が好きで、自分的にもしっくりくるのが、イコール何事もシンプル好きにつながっているような気もします。
日本ならではの畳の暮らしもミニマリズムに合っていると聞きます。
でももっと前は板張りだったんですね。
私はそっちの方が好きです(どうでもいい話ですね)
画面に水が溢れてる!
特に、夏に読み返したくなるのは8巻の「安倍晴明 天の川に行きて雨を祈ること」です。
日照りが続く都の為に安倍晴明と親友源博雅が雨を降らせるため、若狭まで出かける内容になっています。
瓜を使う手法、「水の国」という呼び名、鵜の瀬の表現、最後に降る雨…と涼やかな水の表現に溢れています。
なんというか、「画面に水が溢れてる!」と思いました。
また、東大寺のお水取りや、水に関わる神の位置関係などについても触れられており、なるほど〜、へ〜凄いと思うのは思うのですが、この巻に限らず漫画「陰陽師」は非常に内容が難しくて、理解しきれない箇所が多々あります(特に後半に行くにつれ)。
わからないので脱落してもおかしくない私なのですが、絵の説得力なのか、感覚的に腑に落ちる”何か”も確かにある為、なんとかしがみついております(笑)
まあ、単純に好きなのかもしれません。
実はこの漫画を初めて読んでから数年後に、偶然作中に出てくる「瓜割の滝」に行く機会がありまして、非常に感慨深かったのを覚えています。
そして実際行ってみて、漫画の画面から受けた印象と変わらないことも驚きでした。
これからも
これからも、特に涼しげなものを求める夏には特に「陰陽師」を読みたくなるだろうと思います。
たとえ、わからないところが多々あっても(笑)
今、久しぶりに調べてみたら「陰陽師 玉手匣(たまてばこ)」という続編が出ているようでした。
ちょっとチェックしてみようっと。
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