7月1日公開の映画「忍びの国」を見ました!
アクション、歴史、人間模様、コメディなど、いろんな要素満載で140分間があっという間でした。
(ネタバレありです。ご注意ください)
史実を基にしたお話「天正伊賀の乱」
本当にあったんだ〜とびっくりしました。
忍者って歴史舞台の影で暗躍している人たちという印象があったので、侍VS忍者という戦があったということをこの映画で初めて知って驚きました。戦となれば表に出て戦わなきゃいけませんから。
しかも天下統一目前の織田軍がなかなか手を出せなかったほどの国だったなんて、忍者ってすごいな〜。
忍者ってこんな人たち?!
人を人とも思わない、雇われて仕事となればなんの躊躇もなく殺す。術にかける。
それがたとえ身内でも。
お金さえ出せば命をかけて動くけど、自分たちの国の危機であっても気にするのは「雇い主がいない戦に、誰が金を出してくれるのか?」という疑問!そこかい!って思いました。
それを逆手にとって、敵に懸賞金をかけた無門の呼びかけに、国を捨てて逃げようとしていた忍びたちが、農民の変装を脱ぎ捨てて、次々と戦場へ駆け戻ってくる時の生き生きとした顔が印象的でした。口々に「信雄(のぶかつ)の首五千貫!」なんて叫びながら。
きっと、人を人とも思わず、人扱いもされていなかった虎狼の輩である忍びが唯一拠り所とできるのは、お金しかなかったんだろうな、と思えてしまうのでした。
劇中によく出てきていた「ゲニン」という言葉、私は勝手に脳内で「下人」と変換してしまっていたのですが、最後にクレジットを見て「下忍」の間違いとわかりました。
そっか。そいういう身分があるのね。
身分といえば、その一番上に位置する十二家評定衆。結局全ては彼らの策略によって引き起こされたというところ、老獪さってこういうことだろうなと変な関心をしてしまいました(笑)
アクションが速すぎてよく見えない(笑)
わ〜!と圧倒されて、すごいな〜と思う。
でも、速すぎてよく見えない(笑)何がどうなっているのやら。
で、もう1回しっかり見たいという気持ちになります。
2回目だったら、少しは目が慣れるんじゃないかなぁという期待を込めて。
無門とお国
伊賀一の戦闘能力や身体能力、技を持ちながら、普段はのらりくらりとして、やる気とは程遠い無門と、そんな無門に一目惚れされて「わしは伊賀一の忍者だから、一生苦労はさせない」と言って武家からさらってこられたお国さん。
でもお国さんは強くて、ただのさらってこられた娘さんではなく、いつも無門の尻を叩いて、約束の稼ぎには程遠いと、無門を家(小屋?)から締め出してしまうような関係。
いつもは門などあっても、ないかの如くにぶっ潰しているのに(だから「無門」)お国さんが怒って閉めてしまった小屋の扉は絶対に開けられない。
無門がただのスーパーマンでないところにほっこりしました。
やる気がなくて、でも現金で、最愛の人には頭が上がらない。
微笑ましい二人の関係ですが、伊賀の国がいよいよ織田軍に攻められるという時に、二人の日常が一変してからの関係にもグッと惹きつけられました。
織田軍は女子供も容赦なく首を切ると言っているし、お金の目処もたったし逃げようという無門は、すごく現実的だと思いました。でも「卑怯者」とピシャリとお国さんに言われて思いとどまります。
又、一人で戦う気かと問われ、お宝を持って多くの伊賀者を呼び戻したところも、(やれば)できる男だな〜と思いました。
無敵な無門も、人を人とも思わず、金がかかれば敵も味方もない虎狼の輩=伊賀忍者に囲まれて危機一髪の時には、お国さんが機転をきかせて無門を救いました。
いつも厳しい事ばかり無門に言っていたお国さんですが、死の間際、「(名前は)知らない。売られてきた身だ」と言う無門の頬に手を当てて「可哀想に」と涙を流すシーンでは、ジーンときました。
そして、お国さんが息絶えた時の無門の叫びにもジーン…。
大切なもの、守りたいものができた時に、人はこうも変われるんだなぁと思いましたし、その瞬間に立ち会うということは心が動くものだと思いました。
みんなそれぞれその人なりの…
無門とお国についてつらつらと書きましたが、他のどの登場人物にもそれぞれの立場、信念、状況があって、それぞれのストーリーがありました。
そこにはいいも悪いも無く、ただ同時期に生きていただけ、という感じがすごくしました。
総じて言うと…
それぞれの役者さんの演技は、それがどうこうと言うよりも、みんな役の人物そのものとしか見えなかったので、逆に「演技の感想」がなかったくらいです。
役の人物それぞれの印象、というものしか残りませんでした。
みんなそれぞれの人物のストーリーがあって一回では認識しきれないし、初見ではアクションが目で追いつけなかったし、ということで、もう一度見たいと思っています。
2017.7.11追記 2回目見ました!
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