「iQiyi 愛奇芸」(サイト及びApp)にて中国ドラマ「老九門 The Mystic Nine」(2016)を見終わりました。
全48話。
(ビジュアル、その他情報などはこちら→百度百科)
※「盗墓筆記」シリーズまとめ記事はこちら→1:概要・作品リスト編、2:キャラクター編
去年、朱一龍さん目当てで見た「重啓之极海听雷」の視聴以来すっかりハマってしまった”盗墓筆記シリーズ”作品のうちの一つです。
メインのストーリーの2世代前、民国期を背景に、多くのキャラクターが属する「老九門」とはどういうものか、どういう人達なのかを描いた作品となっています。
元々民国期のレトロなビジュアルも好きな上に、シリーズの世界観を理解する上で知っておきたいストーリーでもありますし、何より目当てのキャラがいる(これが一番大きい!)ということもあって、ワクワクしながらの視聴でした。
感想を簡単に言ってしまうと…「魅力的なキャラクターが沢山登場して、楽しい〜!」って感じでしょうかw
Chromの自動翻訳は字幕の表示に結構クセがあって、「?」というところもあったので実は通しで2回連続で見てみたのですが、これ、何回でも見られそうでした。私には。
というか、「見てるというか見とれてるというか」って感じで。
見て良かったな〜♪ と心底思ってます。
※この作品は日本語字幕がなく、Google Chromの自動翻訳とあらすじなどで情報を補って鑑賞したので一言一句理解できているわけではなく、勘違いや情報の拾い漏れもあると思います。…という状況での感想ですので、その点あらかじめご了承くださいませ。
→アプリでは字幕表示で日本語を選択できるようになりました(但し自動翻訳だそうですが)。但し、6話以降はVIP(有料)会員のみが視聴可能となっています(2023/3/12 現在)
主なキャスト
張啓山(老九門筆頭。国民党長沙分区布防軍官でもある。通称:張大仏爺、仏爺):陳偉霆(ウィリアム・チャン)
二月紅(長沙京劇の名手で老九門の二爺。長沙でも指折りの美男子):張芸興(Lay)
尹新月(北平(現在の北京)の老舗ホテル「新月飯店」の令嬢):趙麗穎
斉鉄嘴(算命学の占い師で老九門の八爺。武術の腕は全くないが、口は達者):応昊茗
陳皮阿四(二月紅の弟子。九爪勾を操り相当腕が立つ。二月紅の妻、丫頭を慕っている):胡耘豪
張日山(張副官)(張啓山と同じく張家の出身。武術に優れた張啓山の忠実な副官):張銘恩
丫頭(二月紅の妻。幼い頃父の麺屋の屋台で二月紅と縁があり、成長した後売られそうになったところを二月紅に助けられ妻となった):袁氷妍
霍三娘(霍錦惜)(老九門の三娘。霍家は代々、九門中唯一女性が当主を務める家。二月紅を慕っている):王美人
解九爺(老九門の九爺。九門中唯一の正統派知識人。日本に留学経験あり。武術の腕はないものの九門の軍師的存在):楊紫茳
呉老狗(老九門の五爺。シリーズ作品の主役、呉邪の祖父にあたる):張魯一
裘徳考(Hendry Cox)(表向きは長沙アメリカ商会会長だが野心があり日本人と連み、問題の鉱山に興味を示す):Stokes Andrew Charles
「老九門」とは…
盗墓で財を成し、長沙で大きな勢力を持った九大家の末裔たち。現在は他の職業に従事している。民国年間、九大家は長沙を鎮守し「九門提督」と呼ばれた。
このドラマは1933年秋、深夜の長沙駅に謎の幽霊列車が入ってきたところから始まる。九門の筆頭「張大仏爺」こと張啓山は布防官として調査に乗り出す。列車は鉱山から来たのではないかと踏んだ仏爺たちがそこで見つけたのは巨大な古墓だった。
…ということで、盗掘者を防ぐ危険な仕掛けが張り巡らされている古墓探検あり、日本軍の怪しい実験がらみのサスペンス要素あり…といった内容になっています。
※時代背景的に日本人、日本軍がネガティブに絡んでおり、特に後半、抗日要素も強くなってくる作品なので、そういったものに少しでも抵抗がある方は注意が必要かもしれません。
私的には「想定範囲内」といった印象。(私の視聴履歴的に今までで一番ハードな表現だと思ったのは「君、花海棠の紅にあらず」で、私的にはこれが基準になっています)
印象に残ったところ
レトロな世界観を堪能できた
古い建物や物、写真なんかを見たときに感じる、ちょっとセンチメンタルな気分が、特にオープニングで味わえるのが良かったです。このオープニング、パターンが何種類もあってそれも楽しめました。曲もすごく印象に残っているのですが、何曲かあるのでその曲調に合わせて、感傷的だったり、力強さだったりを表現しているもので見応えがあります。
あと、建物でいうと新月飯店のレトロゴージャスな作りや、張府の豪華でレトロな洋館、また対照的に伝統的な造りの屋敷である紅府なども見どころだと思いました。
衣装も素敵で♪
みんな良かったけど、仏爺の軍服のマントと探検時のレザーのロングコートは特に好きだったな〜。新月のファッションも眼福でした。仏爺と結婚してからのパンツルックも良かったです。
キャラが個性豊かで魅力的
あんまり「このくだりいらないな」ってのがなかった印象です。
あっちこっちに興味のあるキャラが出るので、興味のないシーンが少なくて見どころが多いという感じ。
またキャスティングも良かったと思います。なんだか華やかでみんなそれぞれに素敵なんですよね。
エピソードのバラエティが豊富
豪華老舗ホテルでの超高額なオークションシーンあり、仕掛けがいっぱいで危険な探検あり、アクションあり、少数民族の描写あり、謎の奇病騒動あり、恋愛要素も少しはありw…など、エピソードのバラエティが豊富で見どころが沢山あって、中だるみがなかった印象です。
しかもそれが全てレトロな世界観の中で行われているのが、私的に新鮮で好みでした。
あと、見たらわかってもらえると思うんですけど、このドラマ見てると「麺」が食べたくなりますw
張家の男子の魅力ってこういうことか!
盗墓筆記シリーズ中、人気の高い何人かのキャラの出自である東北張家。
長白山の麓にルーツを持ち、中国神話の神獣蚩尤の末裔とも言われ、優れた身体能力を持ち、戦闘能力が高く、不老長寿(何百年レベル)の神秘的な一族。
族外との婚姻をせず、その血脈を守っています(但し仏爺の母は普通の人なので実は彼自身は混血)。
麒麟や窮奇(傍流)の入れ墨(熱で浮かび上がる特殊なもの)が一族の証です。
で、本作でこの家の出身といえば仏爺と張副官。
私は張副官目当てで見始めたんですけど、やっぱり仏爺もめちゃくちゃかっこ良かったです。というか、二人並んだ時の無双感!
八爺も言ってたけど、平服を着たところで只者じゃない感があり過ぎる二人でした。
張啓山(仏爺)
仏爺もかっこいいけど、陳偉霆さん自身もかっこいいですね。
エンディングのインタビューとかで喋ってる感じだと、もうちょっと今どきの若者感というか、ヤンチャなタイプに見えるのに(ま、だいぶ前の話ですが)、仏爺のカリスマ性とストイックな落ち着きと色気が素敵でした(あ、色気はご本人もか)。
また配音の辺江さんのかっこいい声と合わせると最強。ちょっと鼻にかかって聞こえるけど、嫌な感じじゃない…ってこれ「王女未央」の拓跋浚の時も同じこと思ったんだった。
あと、どの瞬間も絵になるほど立ち姿がきまってるんですよね。
ダンスをされるからかアクションはもちろん、軍服や燕尾の着こなしでも、立ち居振る舞いの形が綺麗。これって元ヅカオタならではの見方なのかもですけど…。
でもまあこういうことって時代劇には意外と大事なんだけど、実はこういう俳優さんってそれほどいないと思うんですよね。
あと仏爺&新月CPも良かった〜♪ほんとにお似合い。
成り行きで出会った二人で、最初は軍人の宿命を考えて新月を拒否しまくってた仏爺と、一目惚れしちゃった上に他の婿候補は全然期待できないと思い知った新月の押しの強さの攻防戦だったけど、いろんな出来事を経て結婚してからはラブラブで…でもそのラブラブもなんというかスマートなんですよね。洒落てるというか。偽の夫婦喧嘩の最中に軽くキスするなんて発想、なかなか出てこないと思うけどw でもそういうところも素敵でした。見とれる。
(新月を演じた趙麗穎さんも本当にはまり役でした!キュートで機転が効いて、それでいて老舗令嬢ならではの度胸もある。カリスマ仏爺とぴったりのCPぶりでした)
張日山(張副官)
そして目当てで見た張副官、やっぱり良かった!
先に「沙海」で、これより80年後くらいの彼を見たので、冷静沈着・めちゃくちゃクール(そりゃ中身は100歳だもの)な張日山だったけど、この作品では外見相応の中身で、笑顔も沢山見られて良かった!昔はこんなに表情豊かだったんだねぇ、なんてしみじみしてしまいます。
私は時系列を遡って鑑賞してるのでこんなことになっちゃったんですが、普通に「老九門」→「沙海」と見た人は張日山を見て「あれ?副官?どういうこと?」ってなったんでしょうね。羨ましいなぁ。私もびっくりしたかった。
ま、それはさておき…
仏爺不在の時に単身、長沙アメリカ商会に乗り込んだ時の凄みはさすが、仏爺の代理はこの人しか務まらない!って感じさせられるほどだけど、その一方で若さゆえ?の単純さ、年相応の可愛さみたいなのが表れてるシーンも沢山見られて、眼福でした♪
八爺とのコンビが結構好きでした。なんだかデコボコ兄弟の趣があるw(いや、二人ともイケメンなんだけど、なんだか可笑しみが…得手不得手が正反対の二人w)
仏爺の右腕として忠実にキビキビ任務をこなす一方で(「仏爺のおっしゃることは全て正しい」ってセリフが彼の全てを物語ってるかと。「沙海」では「私の命は仏爺のものだ」とも)、対称的に八爺に対してだけは結構ツッコミを入れたり、わりと緊張感なく接しているような雰囲気で、八爺もそれを自然に受け入れてるような…どこか兄のような…w
なんかちっちゃく揉めるんですよね、この二人。
八「ちょっとこの眼鏡かけてみ」副「やです。かけません」のくだりとか、
副「ちょっと!俺真ん中で寝るの嫌なんですけど」に八爺が、やれ自分は武術の腕がないから危険だの、寝相が悪いだのとごねて好きな寝場所を確保したりだとか、
副「八爺〜」八「…(資料に没頭)」副「……八爺〜」八「うるさいっ!うるさいっ!」などなど(ニュアンスです)
…ああ、かわいい♪
(八爺の応昊茗さんも三枚目がはまってるんですよね〜。美形なのに)
そんなところを見たりしたので張家一族の宿命で、外見が変わらないままその後何十年と生き、周りの人たちを次々見送ったりしたんだろうなぁと思うと、その長い孤独感にこっちが切なくなったりもしました。(ま、この作品中ではこのことについては明かされてなかったですけど)
…とにかく張起霊といい、やっぱり張家の男子はめちゃくちゃ魅力的です。
(因みに仏爺は先代張起霊の孫に当たるのだとか。この辺、複雑〜)
まとめ:面白く見られたけど、ストーリーとしては決着が付いていなくて、あくまで物語の一部感が強い
盗墓筆記シリーズ全てに言えることなんですけどね。”あれどうなったの?”ってエピソードがいくつも残りました。
結構カットになってるシーンも多いらしく、”某大手動画プラットフォーム”なんかにポツポツ上がってたりしますが、それ見て「あーなるほど」みたいに腑に落ちるエピソードも多々あるので(特に後半)、残念ではあります。審査に通らなかったのでしょうが、中には「これのどこが?」といったものもありました。
でも、面白かった。というかハマりました。頑張って(言葉の面で)見て良かったです!
老九門2が去年撮影開始だかなんだかとか聞きますが、気になるのはやはりキャストですねぇ。
本作のキャスティングが良かったので変わるとなると残念ですが、同じキャストはまず無理でしょうし、それに随分年月も経っているので皆さん容貌も割と変わっているでしょうから、それも一概に良いとは言えないのかな…なんて。
また今年の初め、本作の前の部分に当たるエピソードの映画「老九門之青山海棠」(→百度百科)が公開されたようで。このドラマでは謎だった「東北から出てきた無名の若者だった張啓山が、いかにして張大仏爺になり得たのか」などが描かれているようです。
キャストは全く被っていない様子。気になりますねぇ。いつか見られるのかしら。
↓見ました♪
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