先日、金曜ロードショーにて放送されていた映画「新解釈・三國志」を見ました。
ちょっと気になってた作品なんですよね。
ちなみに中国ドラマは好きで色々見ていますが、三國志関係は映画「レッドクリフ」と三國志系のドラマを数作みたくらいで、王道!というドラマは見たことがないので、それほど詳しくない派です。
感想を簡単に言ってしまうと「なんで三國志を扱おうと思ったんだろ?」と「深夜枠のコントだったらまた違ってたかも」という感じです。
脚本・監督の福田さんカラーが好きな人向けだなと思いました。
主なキャスト
劉備…大泉洋
関羽…橋本さとし
張飛…高橋努
趙雲…岩田剛典
孔明…ムロツヨシ
曹操…小栗旬
孫権…岡田健史
周瑜…賀来賢人
董卓…佐藤二朗
呂布…城田優
貂蝉…渡辺直美/広瀬すず
蘇我宗光(語り部)…西田敏行
豪華キャストです。勿体無いくらいの。
……正直、映画じゃなくても、キャストの扮装写真だけで、もういいような気も…w
個人的な感想
私、福田作品は「聖☆おにいさん」くらいしか見たことがなくて、どんな感じだろうと見始めたのですが、開始数分で「ああ、こういう感じか」と伝わるくらい、ワールド全開でしたw
三國志というと登場人物も多くて、有名なエピソードも沢山あって、到底映画1本では描き切れるはずもないのに、のっけから独特の”ぐだぐだ感”で結構な尺を取っていたので、この先どうなるんだろうと思いながら見ていましたが、歴史番組の再現ドラマ並みの端折り方と笑いでまとめる感じで、まあ、そうなるよね、と。
全編通してこの独特のぐだぐだが続いていたので、さすがにちょっとな〜と思いながらも、普段中国ドラマで鍛えられている(?)”尺の耐久性”からすると映画1本など”しれている”のでw とりあえず完走しました。
この笑い、嫌いではないのですが、映画丸々1本この調子だとさすがにダレました。
モチベーションは豪華キャストが三國志キャラに扮している、という点だけだったかも。
また、この作品について”初心者の興味のきっかけになるかも”という見方もあるようですが、一緒に見始めた家族(三國志知識ゼロ)は、「これは三國志知らないと面白くないね」と早々に離脱w
もちろんガチ勢向けでもないだろうし、やっぱり福田ワールド愛好者向けかな〜と。
見終わった後につらつら考えたこと
見終わった後につらつら考える作品って、めちゃくちゃハマったやつか、その対極のやつか、ですよねw
「新解釈」の意味/コンセプトと作品フォーマットの相性
見終わって、結局「新解釈」というのは、”劉備が英雄らしからぬキャラだったということと、諸葛亮の数々のエピソードが全て奥さん(黄夫人)のお陰だったってこと?”、それとも”ギャグバージョンってこと?”と疑問に思いまして。
パロディもの自体は私個人的に肯定派なんですけど、苦労して作る意義を考えるとなかなか難しいですよね。原作を冒涜せず、新たな解釈や味付けでもって作品を成立させられるかという点で。
そういう意味で、この作品でやりたいことが上記のような点なら、「映画」規模にするには弱いコンセプトかな、と感じました。
従来の英雄像とのギャップをネタに新たな作品に仕立てるのは、「忠臣蔵」でも見たことがある手法だと感じました。大石内蔵助のキャラの描き方が、従来の英雄然としていないバージョン。
それでも、ギャグ仕立てにせずに作品を作ることもできるので、やっぱりこれはお笑いテイストありきの制作だったのかな〜と思いました。
このテイストならエピソードで区切って、短い尺のコントを深夜にやるならハマるような気がします。そこで無駄に豪華なキャストやセット・衣装、というのも面白いかと。
笑いの種類と空間(規模)の相性ってあると思うので。
やっぱり日本人は日本人なんだねw
キャラのスタイリングやセットなど、ビジュアルはちゃんと中国っぽくしてあるのに(正確性の問題ではなく)、台詞回しやリアクション・佇まいがやっぱり日本人で、日本の武士に見えてしまうんですよね。アジア人同士で一見、化けられそうなだけに、意外とはっきり違いが出ちゃうのが面白いなぁと。
まあ、セリフ自体が日本人の日本語脳で書かれていることの影響も大きいかもしれませんし(既存の脚本の翻訳とは違うので)、そもそもこの笑いのテイスト自体が日本人特有という気もします。
扮装写真だけだったら、また違うかもしれませんが。
なんか、改めて見るとなんとなくこじんまりしてますね。日本人って。(かくいう私も日本人ですが)
なんで三國志をやろうと思ったんだろ?
あと、個人的には普段中国ドラマばかり見ているので、ビジュアルに反して日本語で聞こえてくるのがかなり新鮮で面白かったです。
まとめ
まあ、気になってた作品だったので、テレビで見ることができてラッキーでした♪
印象に残ってるキャラはストレートにビジュアルがカッコ良かった呂布の城田優さんと、不思議な舞であの長尺を保たせたw 貂蝉の渡辺直美さん(”時代考証的”なんか言わなくても魅惑的だと思いましたけど)です。
本当に豪華キャストだったな〜。
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