V6ファンの妹のおかげで、時々V6のコンサートや楽曲などを楽しませてもらってるんですが、今日はV6の大人チーム・トニセンによる舞台「TWENTIETH TRIANGLE TOUR 戸惑いの惑星」のDVDを鑑賞しました。
演者は坂本くん、長野くん、井ノ原くんの3人のみ。
使用する楽曲はトニセンの既存曲と、この舞台の為の新曲が1曲というこだわり。しかも生演奏という贅沢。
普通のお芝居ともミュージカルとも一味違う雰囲気のこの舞台。
以前3人が一緒に出演したミュージカル「ON THE TOWN オンザタウン」は見たことがあるのですが、今回はまたガラッと違う感じで。
トニセンのパフォーマンスのクオリティの高さはもちろん知っているつもりですが、今回は変わった趣向の舞台っぽかったので、楽しみに視聴しました。
いろんな意味で面白かった
脚本が面白い
まず、この舞台の骨格というかストーリー自体(脚本)が面白かったです。
一番初めは素の3人(坂本くん、長野くん、井ノ原くん)が舞台上に登場して観劇時の諸注意みたいなところから始まって、見ている方は「お?フリートーク?」みたいな感じで見ているのが、少しずつ話の軸がずれていってす〜っと創作の物語に入っていくという入り口が面白かったです。
また、イノッチ演じるハセッチが自分をどんどん無くしていく…という病に冒されていく過程で、ハセッチの書いた小説の内容と、3人の現実の体験がフラッシュバックのように交錯して、見ている方も小説なのか現実なのかわからない状態で見ている…というところから、あちこちに散りばめられた伏線が徐々につながっていって、ラストという流れ。
1回見ただけではさらっとあらすじを語れないほど説明するのが複雑なのですが、見ていてなるほど〜と思えるのは、ちょっとした伏線もきっちり回収されていて、とてもよく練られた(矛盾がない)ストーリーだからなんだと思います。
何回か見たら、もっと分かることもあって更に深みを感じるだろうけど、だからといって何回か見ないと訳がわからない…ということもない。
ラストがすごいハッピーエンドでも、悲しすぎる結末でもないというところも、ちょうどいい落とし所という感じがしました。
曲の使い方が面白い
面白いというか、既存曲がすっかり違う雰囲気になって、ストーリーに馴染んでいるところがいいな〜と…。
ハッピーなストーリーに途中で歌が入ってくるのって、割とすんなりいくと思うんですが、シリアスなお話で歌に入るのって、流れ的に結構難しいと思うんですが、とても自然に入っていけましたし、使い方も良くて、元々ある曲をはめているとは思えませんでした。
3人のハモは、やっぱりいいですね〜。
安定感が抜群だし、溶け合ってます。
伊達に付き合いが長くないって感じですね(笑)
一人何役もやるのが面白い
演者は3人ですから、1人で何役かをやるのですが、切り替わりも早くてすごいな〜と思いました。
長野くんは女装まで…。
元々私は知ってたのもありますが、あんまり「出オチ感」もなく、すんなりストーリーとしてみることができました。
また、色んな人物を3人で演じているのに、3人を繋ぐ鍵となる女性のみはあえて誰も演じていない、というところも逆にいいなと思いました。
あとは、装置の転換もセリフを言いながら演者(時にはスタッフさんも舞台上で)がしているのが、すごい。
どれほど”場見った”(大道具や立ち位置などに印をつけること)んだろうと思うと気が遠くなりそうでした(^^;;
セットチェンジがなく、段ボールやベッドの移動だけで場面転換しているのが面白い
セット自体は抽象的なデザインになっていて、山積みの段ボールやベッドなどの移動で場面が変わったことを表しているのが、面白かったです。
転換もスムーズだし、そこに特に気を逸らされることもなくスーッと次の場面へ移ったと理解できるのは、さらっとやってたけど、すごいことだな〜と思います。
衣装も良かったです。
工夫もすごくて基本的に上着を変えるだけで違う役柄になっていました。
特にハセッチの着ていた長い上着は、前をきっちり閉じると入院患者のように見えるデザインで、よくできてるな〜なんて思いました。
コメンタリーがいつも通りで面白い
本編を見て「お〜凄かったな〜。面白かったな〜」なんて余韻に浸りつつ、続きで特典の副音声コメンタリーを見たら…舞台の余韻が完璧に消えました(笑)
ちょっとこの舞台のことをしゃべってるな〜と思ってたら、すぐに脱線してる(笑)
すごく面白かったんですけど、あの複雑な本編を1回しか見てないんで、内容ちょっと忘れちゃいました(^^;;
感想は…すごく良かった!
一言で感想を言うなら…すごく良かった!です。
お芝居としては、パブリックイメージと一番遠い感じのイノッチ演じるハセッチが、やっぱり一番印象に残りました。
なんとも言えない虚ろな表情が印象に残りますね。
でも坂本くんも長野くんもすごく良かったです。
あと個人的に「無意識下で全ての人は繋がっている…」というくだり、私が最近ちょっと気になっている思考と近いものがあったので、その辺りも興味深かったです。
なんだか、すごくいい作品を見た〜という気持ちになりました♪
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