BS12にて放送されていた中国ドラマ「フライト・トゥ・ユー~君との距離〈マイル〉」を見終わりました。
全39話。
原題「向風而行」(2022)(ビジュアル・その他情報はこちら→百度百科)
パイロットの話ということで、業界もの好きの私としては前のめりで視聴した作品でした。
まあ、内容的には業界ものというよりはその世界観でのラブストーリーといった比重のように感じましたが、恋愛もの回避勢の私でもシンプルに”面白かった”と言えるドラマでした。
主なキャスト
顧南亭(鷺洲航空飛行部副部長。機長で飛行教官でもある。飛行技術の高さは誰もが認めるところだが、非常に厳格なことで知られる):王凱
程霄(鷺洲航空貨物部操縦士。機長昇格を目指している):譚松韻
倪湛(鷺洲航空整備部部長。顧南亭とは学生時代からの付き合いで親友):劉暢
宋宋(鷺洲航空貨物部操縦士):晏紫東
李語珩(顧南亭とは昔から家族ぐるみの付き合いがあり、彼を慕って鷺洲航空の客室乗務員を志す):邵羽柒
夏至(程霄の親友):波子橙
江韜(鷺洲航空飛行部部長):劉鈞
印象に残ったところ
業界もの好きとしてもとても楽しめたドラマ
前半はパイロットやCAの具体的な訓練や試練などがリアルに描かれていて興味深かったし、実際に乗務してからも運航上のトラブルや乗客関連のアクシデント(結構リアルにありそうな問題だったり)など「うわ、どうするんだろう?」というような事柄を描くシーンも色々あって、前のめりになって見てしまいました。
(百度によると脚本制作にあたって飛行教官、パイロット、客室乗務員、整備士、地上係員などの民間航空従事者50人以上に取材調査したんだそうです。どおりでリアルなわけですね)
ずっとこれメインだったらもっと好みだったんだけどな 笑
後半は人間関係の方にウエイトがおかれました。(そういう意味では“業界もの色”がしっかり強かった「底線」(法廷もの)のバランスが好みでした)
また本作はパイロット訓練室、駐機場、格納庫、ターミナル、客室乗務ビルなど厦門航空協力のもと“実際の現場”で多く撮影が行われたそう(百度より)で、それも見どころでしたね。
中堅どころの実力を見せつけられた感
若手のキラキラしたラブストーリーではないけど、気持ちヒューマンドラマ寄りのラブストーリーとして楽しめた気がします。
主役CPも中堅どころというようなポジションなんでしょうけど、繊細な感情表現がやっぱりお上手なんだろうなと。
他のドラマがどうということでもないんだけど、なんというか“体温が感じられるようなキャラづくり”とでも言いたくなるような印象で、やっぱりパフォーマンスの精度が高いんだろうなと感じました。
普段、恋愛もの見ない勢の私でもそれなりに楽しめたのは、そのおかげのような気がします。
つよつよヒロイン?!
ヒロイン程霄のキャラとか設定が少し珍しいように感じました。
ベタな感覚だと航空業界もののヒロインってCAが真っ先に思い浮かびますが、本作のヒロインはパイロット。しかもかなり優秀。
ということで、パイロット×パイロットの恋愛…ちょっと濃いな 笑
ただこのひと、結構気性が激しく勝気でストレート。正義感も強いけど、仮病?を使ってイベントに行ってしまったりと、やることはやっちゃう性格なので、見ていてあんまり肩入れしたくなるような感じではなかったです。私的には。
言ってることもわかるけど、もっと言い方ややり方があるだろうに、って言いたくなるような人でした。
こういうタイプ(優秀だけど気性が激しく猪突猛進というところがあって苦労するタイプ)の男性が主人公ってドラマは割とありそうだけど、これがヒロインっていうのはちょっと珍しいんじゃないかなと思いました。
そりゃお相手は受け身で大人タイプしかないですわね 笑(そして受け身は受け身の苦労もあったり)
ヒロイン、なかなかストロング系だなぁと思っていたら、そのお母さん(方京雲)の方が数段上でこれまたびっくり!
個人的に「美人骨」視聴後で、お母さんがおなじ俳優(孔琳さん)の上、ビジュアルがほぼ変わらなかったので(職業も教師と弁護士とキャラの方向性としても近い感じ)、せめてもうちょっとスタイリングだけでも変えた方がいいのでは?と思ってしまいました。

職業に対する偏見、差別についても考えさせられる
ヒロイン程霄も女性パイロットということで差別を受けていますが、同僚の林一成(江韜の義理の弟)も実は父子家庭の父親として仕事より娘を優先しがちというところも描かれていて、まあ、実際そんなもんだよねとも思ったり…。
また宋宋も元々ダンサーに憧れていたものの、友達から女々しいと言われたり家族に反対されたりして最終的には収入の面でパイロットの道を進んでいたり(パイロットってしぶしぶなれるもんじゃないですよね?いや、すごいポテンシャル!)、顧南亭のお母さん(秦玉華)は航空エンジニアで、誰もが好きな仕事に就けるわけじゃないと、ひたすら努力を重ねていたり、職業について誰もがリアルに考えたり見聞きするような意見が色々語られていて、その点も印象に残りました。
まとめ
なかなか楽しめた作品でした。
このドラマを視聴してから、YouTubeで航空無線の動画(結構あるんですね)をついつい見漁ってしまうこの頃です。
王凱さんは素敵だし(やっぱり素敵な低音ボイス)、宋宋(晏紫東さん)は可愛いし(どこで見たっけ?と思っていたら「30女の思うこと」の年下彼氏だった!)、絶妙に厄介な敵役具合の江韜演じる劉鈞さんは流石でした!そうそう、あと、程霄パパの温かさにはホロリと来ました。
航空業界の皆さまリスペクト!そしてすべてのお仕事…いやいや色んな全ての立場の方々もリスペクト!でございます!
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