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【中国ドラマ】「明蘭~才媛の春~」 感想:意外とハードなホームドラマ!?

中国ドラマ

BS11にて放送されていた中国ドラマ「明蘭~才媛の春~」を見終わりました。
全73話
原題:「知否知否应是绿肥红瘦」(2018)(ビジュアル・その他情報はこちら→百度百科

最近は古装劇はもういいかな〜という気分になっているので本来ならスルーするタイプの作品だったのですが、最近ハマっている朱一龍さんが出演されているので、せっかくだしちょっと見てみようかな?と思って見始めたドラマでした。

これ、見る前は”恋愛もの”だと思っていたのですが(キービジュアルの影響かな)、見続けていくうちに後半では「これって、家が舞台の頭脳戦を描いた作品?」なんて思えてきたのでした。
家庭でももちろんいざこざは起こるだろうけど、宮廷ものよりははるかにマシだろうなんて思っていたので、最後あたり、なかなかハードな攻防戦が繰り広げられたのは意外でした。

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主なキャスト

盛明蘭(盛家の六小姐。庶子):趙麗穎

顧廷燁(寧遠侯爵家の次男):馮紹峰

斉衡(斉国公家の一人息子):朱一龍

盛墨蘭(盛家の四小姐。庶子):施詩

盛如蘭(盛家の五小姐。嫡子):張佳寧

主なキャストを絞るのも難しいくらい沢山の人物が登場して、それぞれにエピソードが細かくありました。最初の方は人物の把握(親戚・上下関係も含め)が大変だった〜 汗。
長柏長楓の区別とかもう…w

印象に残ったところ

一言で言うと脚本、美術、音楽、俳優陣…など、とにかく全ての質が高い作品だと思いました。

ビジュアルが美しい

セットや衣装が上質で美しく、またそのセンスが上品で、とにかく目の保養になりました。
それに、蝋燭の明かりで撮影されたとかでそれがまた美しかったですし、昔はこんな感じだったんだろうな〜なんて浸ることができました。

なんだかお屋敷の片隅から当時の人々を覗き見でもしてるような感覚が楽しかったです。

登場人物のリアリティが良い

登場人物はみんな個性豊かで又人間臭くもあり、俳優陣もハイレベルなのでそれがリアルに感じられました。上流階級の人々だったけど、キャラクターとしては「あんな人いるいる!」というタイプが沢山いて妙に共感できたり。

また、それぞれにポジティブなところとネガティブなところが描かれていて人物描写が丁寧だな〜という印象を持ちました。

好きだったキャラ

賀弘文…このキャラ好きだったな〜。女性側が背伸びしなくていい雰囲気みたいなのがあって、一緒にいて自分らしく落ち着ける感じ。
曹錦繡の存在がネックというお相手だったけど、実際の方がはるかにハードだったのでそれに比べればのゴタゴタなんてまだ可愛いものだったんだろうな…なんて思ったり。まあ、結局はタイミングと本人の意思なんですよね。
一瞬嫁ぎ先候補に上がっただけのキャラにしては、一緒に協力してトラブルを解決するシーンもあったりしてこっちも感情移入しやすくなるし、そういうところがこの作品のすごいところだな、と。
また、お顔立ちもこのキャラクターにぴったりだな〜とも思ってました。

盛長柏…日和見のお父さんと、悪い人ではないけどちょっと短絡的なお母さんから、よくぞこの人が!というタイプの人。頭はいいし、公平だしで見ていて安心感のあるキャラクターでした。盛老太太と二人、盛家の良心という感じ。王若与の件では毅然とした態度で対応し、素敵でした。
そんな彼も武術の方はからっきしのようで、軟禁された時には手も足も出ないといった感じだったのもちょっと可愛いw

盛老太太…もはや言葉はいらないかと…。みんな大好き!ですよねw

意外と後半は「ドロドロ耐性」を試されるw

ドラマの前半はヒロイン明蘭の辛い子供時代を描きながらも、一方で若者らしい”わちゃわちゃ”や、家庭内の微笑ましい日常、それに明蘭斉衡の初恋のエピソードも可愛くて(悲しい結果だったけど、それも初恋ならではかな?と)とても楽しく見ていたのですが、明蘭が嫁いで以降、特にのトラブルが次々と起こるようになり、”あの”3人(朱曼娘、王若与、小秦氏)が”活躍”しだした頃から笑える要素も少なくなり、個人的に結構視聴が辛くなってきました。
ああいう、我が強すぎて被害妄想が激しい人が周りに絡んでいく感じが、見てて本当に辛い…
それに、なんであんなにしぶといんだろう…げんなり…。

余談ですが朱曼娘(李依曉さん)はお顔を見ただけで曼陀(from「独孤伽羅〜皇后の願い〜」)のトラウマが蘇って「うわ〜無理〜」って思ってしまいましたw またキャラも結構被ってるし

中国ドラマ鑑賞の数年のブランクを経て、ここ最近はミステリーとか冒険ものばかりを見ていたので、私の「ドロドロ耐性」はかなり下がっていたようです。
自分でも意外でした。

朱曼娘、王若与、小秦氏vsチーム明蘭の頭脳戦

前半のほのぼのムードから一変、後半はヒロイン明蘭と周りの人たちに降りかかる困難として朱曼娘、王若与、小秦氏という構図となったわけですが、家庭内のいざこざの割に、”やるかやられるか”くらいの非常に物騒な攻防戦になって、上流階級っていっても家庭内でこんなになっちゃうの?と思ってしまいました。
梁晗墨蘭に「女の争いといっても、せいぜい追い出すくらいだろうが、まさか命まで奪うとは(林噙霜墨蘭ともに)」って引いてたので、やっぱりこの作品で描かれた家って異常な世界だったんでしょうか。
小秦氏にも言い分があるのは分かるけど、最後祠堂を炎上させて自分もそこで尽き果てるなんて凄いラスボスぶり。

正直「え?こういう話?!どういうこと?」って思っていたら、最後の最後は”全て皇帝と廷燁の計画の上での出来事でした〜!”っていうオチでハッピーエンド

で、「ああ、これってよくある政治の世界ではなく、もっと身近な家庭を舞台にした頭脳戦を描いた作品なのかな」というところで妙にストンと腹落ちしたのでしたw
ヒロインに対しての敵(?)もみんな女性だし。

そこで思い返してみれば、顧廷燁明蘭を娶るために色々と策を弄した件も「頭脳戦」がキーワード(?)ならなんとなく腑に落ちます。
だって普通に考えれば、過去の汚点があるからこそ、ここぞと言う時はストレートに思いを伝えるのが誠意だろうに、外堀をかためて明蘭の選択肢をなくすなんて…。(それで如蘭は父親に自害まで迫られたのに)しかもそれを明蘭が受け入れたのは意外でした。相手の誠意に拘る人だと思っていたので、まさかそのお眼鏡にかなうとは。
これって如蘭との「誰に嫁いでも苦労は一緒」という会話が、かなり効いたのでしょうか?

……ま、制作の意図とは違うかもしれないけどw

推しを愛でる

さて、私がこの作品を見ることにした唯一の理由が朱一龍さん出演作ということでした。
で、斉衡ですね。
見ていて自分の心の声で一番多かったのが「可愛い〜」「可哀想〜」でした。

聡明で真っ直ぐで人柄もよくて見目麗しいと、理想の貴公子ぶり。
そして育ちが良すぎで世間ズレしてなさすぎるところと、ちょっと天然っぽいところもちょこちょこ現れていて可愛いかったです。
そのくせ明蘭の前ではちょっと頑張ってるところもいい♪
(そして、あんだけ周りに「お前は嘘がつけない」って言われるキャラも面白い)

朱一龍さん、他の作品でも思ったのですが”ちょっと歳が若い”とかのお芝居も、凄くお上手なんですよね。はっきり「ああ、まだ若い(青い)んだな」と分かるんだけど、あざとくない。
こういうのって振り幅の大きい「子供」とか「老人」とかよりも難しいと思うんです。
で、そこからの結婚騒動で初めての挫折(しかも特大級のがいきなり来た)→心を閉ざす(世間を知って、良くも悪くも大人の世界に一歩足を踏み入れた)→徐々に笑顔を取り戻す…という人物の時間経過がすごくよく伝わってきました。

好きなシーンも沢山あるんですが、その中でも「結婚問題で母親の平寧郡主から斉家の切羽詰まった状況を聞かされ、その後父が邕王に拉致され邕府に単身乗り込んで王妃と話し合う」シーンが出色だと思っていて、何度もリピートしてしまいました。
世間を全く知らない子供同然のお坊ちゃんが、海千山千の大人に外堀を固められて、相手の家を滅ぼすことも仄めかされ、また自害することも一族を滅ぼすことだと釘を刺され、全く太刀打ちできないというシーン…
その後何度も顧廷燁に、本気なら捨て身で奪いに行くべきだったと言われるけど、こんなことがあったら、普通は行けないよな〜とついつい肩を持ってしまう。
(父親を憤死させた人に言われたくないよねぇ。というより、まず、自分や明蘭の気持ちを知ってる”叔父”が、そこで名乗りを上げてくるとは夢にも思ってなかった、というのが一番だと思う。全く警戒していなかったと。顧廷燁は今まで”計算で”嫁探しをしていた人だから、盛家の娘という条件なら如蘭にしてくれというのも理解できます)

しかもこの騒動で腹心の不為まで失ってしまってるし…。初めて親の意思に背いて行動した為に心を許せる不為を失ったことも辛い上に、結局それでも願いは叶わなかったというやるせなさ。
そんな事情もあったのに顧廷燁にそんなこと言われると、悔しいやら虚しいやらで、そりゃ涙もポロッとこぼれますわ…可哀想に。

そんなこんなで一気に特大の挫折を味わって、未練もなかなか断ち切れない状態だったのが、最終的には奥さんに恵まれて良かった良かった♪
申和珍もいいキャラだったな〜。
ことの経緯を何にも知らない状態で嫁いできて、妙に夫が他人行儀で寂しさを味わうけど、そこでひねくれずに心で接して斉衡を支えようとするところ、良かったです。
澄園の火事の後、斉家に来た顧廷燁を警戒して短刀を忍ばせて裏で控えていたけど、実はめっちゃ怖がってたというくだりも可愛かったし。
あと、の危機では取り乱した明蘭に冷静に現実的なアドバイスをしているところ(と、それを「おお♪」という目で見ている旦那さんw 見直したかい?w)も良きです。
最後の二人の会話では、尊敬しつつ、また上手に持ち上げながらさりげなくフォローもできる、という斉衡にはぴったりの奥さんぶりで何よりでした。
結果的には良かった…というか多分、斉衡の思ってる明蘭像って実物とは違うと思うしねw

…と、色々長くなったので、そろそろやめておきます。
見ててしんどいシーンもあったけど、こうして文章にしてみると思うことも色々あり、楽しめました。
で、古装劇はやっぱり今後余程のことがないと見ないな〜とは思うんですけど、今回も「推し」チェックという余程のことがあったので、また見るときは見るんだろうな〜と思います。

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