BS12トゥエルビにて放送されていた中国ドラマ「王女未央-BIOU-」を見終わりました。
全54話。
原題:「錦繡未央」(2016)(ビジュアル・その他情報はこちら→百度百科)
展開が早くて”中だるみ”なんて言葉とは無縁な感じのこのドラマ。
「やるかやられるか」みたいな世界(表現…)で、「(登場人物みんな)メンタル強いな〜」なんてこちらは呑気に見物させてもらったという感じでした。
最終回を見終わった感想は一言で言うと「あれ、みんないなくなった…?」
以下の、特に「登場人物一人一人の感想」はネタバレを含んでいますので、これからご覧になる方はご注意ください。
後、俳優さんで気になることがあったりして「維基百科」(中文版Wikipedia)なんかを覗こうものなら、登場人物一人一人についてご丁寧に「どう出世したか」を矢印で簡潔に書かれていたりするので、長い文章は読めなかったとしても、先のことがなんとなくわかってしまって、楽しみが半減します(それは私)。
ちなみに原題は「锦绣未央」です。
あ、誘ってるわけじゃないですよ(笑)
キャスト
馮心児/李未央(北涼の王女。復讐の為”李未央”として生きる):唐嫣(ティファニー・タン)
拓跋濬(北魏の皇子:高陽王):罗晋(ルオ・ジン)
拓跋余(北魏の皇子:南安王):吴建豪(ヴァネス・ウー)
李常茹(尚書 李蕭然の弟の娘):毛晓彤(マオ・シャントン)
李長楽(尚書 李蕭然の娘):李心艾(リー・シンアイ)
拓跋迪(北魏の皇女):陳鈺琪(チェン・ユーチー)
李敏徳(李家の養子):梁振倫(リャン・ジェンルン)
ほか
感想
ざっくりした感想は「見てるのがちょっと辛かった」という感じでしょうか。
国を滅ぼされた王女が、王家の血を絶やさないために生き延びるよう一族に思いを託され、必死の思いで他人として生きる運命を選び、更に皇子たちの熾烈な王位争いにも巻き込まれていく…という、気も休まる暇もない人生を追いかけるドラマ(笑)
モデルとなった人物もいたようですね。
本当にハードな人生…。
どこかで「もういいや…」なんて心が折れたとしても、出自からいずれ命を狙われるという宿命。
「やらなきゃやられる」という世界。
平和ボケしてる私には、見てて辛い。
李家の中で女子たち(李長楽、その母親の叱雲柔と取り巻き)とやりあっているシーンがあまりにも長すぎて、さすがに途中で脱落しそうになりましたが、話が皇子たちの政権争いになってからは持ち直しました。
女同士のいざこざは本当に…見てるのもやだ(笑)
でも長楽たちの肩を持つわけじゃないけど、未央さえいなければ何の問題もなく自分たちの思う通りに事が運べていたのに…という気持ちはわからないでもない。
”いやらしい”人たちですけどね。
最後の最後まではっきりと誰が優勢ともつかない状況で、最終的に落ち着いた時には、主要人物のほとんどが亡くなっていたという…。
命尽きるまで諦めることはない、という人たち。
本当にメンタルが強い(笑)
登場人物一人一人の感想
馮心児/李未央
綺麗で、正義感が強くて、聡明で、誰に対しても平等で、品があって、男性にモテる…う〜ん、ツッコミどころがない(笑)。
こういったらなんですけど、多分、同性に疎まれるタイプじゃないですか?(毒舌)
そりゃ長楽からしたら、本当に腹の立つ存在だったでしょう。
まあ、だからといったらなんですけど、相当苦労した人生でしたね。
あっ、でも「字が上手くない」という設定はなんか可愛くて良かったです。
そこをずっと拓跋濬にいじられるところが、見ててほのぼのしました。
素朴な疑問だけど、正体がバレてからも愛する人からも「未央」って呼ばれてしまうのは、本人は気にならなかったのかな?
本当の名前で呼んでほしいとか…そういうの、ないの?(笑)
ちなみに侍女の白芷さんは「孤高の花」でも私が好きだった緑衣(こちらも皇女の侍女)だった女優さん。
う〜ん、侍女がハマる方なんでしょうか?でも、また見られて嬉しかったです。
拓跋濬
こんなにニコニコしてる印象が強い主役の人は新鮮でした。
育ちの良さとか、愛されて育ったんだろうな〜と思わせる人物で。
それだけだったらちょっと頼りないですけど、ちゃんと力もあるし、容姿も良いし。
こんな身分に生まれなければ…なんて思うと(本人も権力に執着はないみたいだし)ちょっと切ない。
ルオ・ジン氏は情感豊かに演じられますね。
しっかり者の未央と明るくて愛嬌のある拓跋濬というカップルも、お似合いでしっくりきてました。
あと、大したことじゃないんですが、声が鼻声みたいに聞こえるのがずっと気になってたんですけど、私だけ?
拓跋余
ヴァネス・ウー氏は現代物のドラマを1作だけ見たことがあったんですけど、その印象が強くて時代物ってどうなんだろう?なんて思ってましたが、個性的なヘアスタイルと落ち着いてクレバーな感じの台詞回しがハマってましたね。
ああいうトーンで耳元で何か言われたら、あっけなく暗示にかかりそうな感じで(笑)
役としては生まれ育った環境から腹の中を見せず、辛抱強く、そして冷酷という人物。
トライアングルラブ史劇という触れ込みでしたが、拓跋余の場合、未央に対して恋愛感情というよりは母性を見てるように見えました。
その分、執着が半端なかったのかな。
まあ、権力を得ることに人生を捧げた彼が、おそらく初めて意識した異性だったでしょうしね。
李常茹とは本当に似た者同士で、本人たちもその自覚はあったみたいだけど、このタイプの似た者同士はお似合いとは言えないですね、なんとなく(笑)
李常茹
演じ手としては、めちゃくちゃやり甲斐のある役だったんじゃないかな?なんて思います。
最初は”儚げでも、実は芯が強い”…みたいなタイプに見えてたのが、実は拓跋余みたいなタイプで、彼よりも更に手強い感じで。
「絞め殺しの木」って…怖っ!(笑)
こういうキャラがいて、ドラマに奥行きが出て面白いな〜と思いました。
それにしても、どんなに作戦が失敗しても、落ちぶれても、拓跋余に振り向いてもらえなくてもめげなかったですね、彼女。
一番メンタルが強い人物だと思いました(笑)。
李常茹を見てたら拓跋余なんて可愛らしいもんです。
壮絶な最期でしたけど、最後に拓跋余に受け入れられないにしても心から謝ってもらえて、一緒に逝く事ができて、ギリギリ報われたのかなと思います。
李長楽
こういったらなんですけど、一番の印象は「アイメイク」なんですよね…(笑)
美人なのになんでそこまで盛ろうとするんだろう?
都一の美女という設定に忠実であろうと努力したんでしょうか。
(しなくても大丈夫だったと思うけど)
登場の時から綺麗だなと思ってましたけど、王妃になってからの結い上げた髪型もさすがに綺麗だなと思いました。
後ろ盾もしっかりしていて、美貌も花嫁修行も完璧で、世が世なら望む通り皇后にもなれた人物だっただろうに、未央の出現によってとんだ番狂わせを食らった人物。
でも、母親や兄と一緒に未央を陥れようと画策する内に「あれ?実はあんまりおつむが良くない?」(笑)なんて感じに見えてきたのが残念でした。
罠が浅すぎる(笑)。
敵役がちゃんと賢くないと、未央の苦労みたいなものがイマイチ伝わりづらいと思うんですが…。
拓跋濬をもっと早くに諦めていればあんな最期にならなくてすんだだろうに、そういう意味ではちょっと可哀想な人でした。
拓跋迪
子供っぽいし、押しが強いし、男装して李敏徳の周りをチョロチョロしだした時は「ちょっとめんどくさいキャラ」だな〜と思ってましたが、最終的には李敏徳とお似合いでしたね。
若者カップルも彩りです(笑)
李敏徳
回を重ねる度にどんどん格好良く見えてくる不思議(笑)。
ちょっと個性的なお顔立ちだと思っていたんですが、話が進むにつれ、彼も成長し、男にも磨きがかかって格好良く見えました。
物語の早い段階から未央の数少ない味方で、血の繋がらない従姉である未央を、頑なに「姉」呼びしない男気(笑)。
李家では養子として立場的にも弱かったにも関わらず、しっかり誇りを持っていた彼。
実は柔然の王子だったという設定、素直に納得できました。
「ああ、だからか〜」って感じで。
このドラマでも好きなキャラクターでした。
見応えはあったけど、2回見るのは疲れるかも…
他のキャラクターもそれぞれカラーがあって見応えがありました。
承徳と君桃カップルも微笑ましかったし…(というか、二人とも何度も危ない目にあってたけど、ご無事で何より)。
未央の祖母や母の七姨娘は愛情豊かで、二人が出てくるだけでじわっとくるものがありました。二人とも赤の他人なのに…。
ビジュアル的には拓跋余の側近、承安がお気に入りでした。
最後の最後があっけなくてちょっと残念でしたが。
その他のキャラクターにも思うところが色々ありますが書ききれません。
このドラマ、見て良かったなとは思いましたが、内容がなかなかハードだったので2回見るのは辛いかな…というのが感想です。
でも、面白かったです。
素朴な疑問
このドラマのタイトルは「王女未央」で「おうじょびおう」と読ませるようですが、なんで他の外国語圏と同じように、聞こえたままカタカナで書かないんでしょうね?
俳優さんの名前なんかはそうしてるのに。
それになんで「びおう」?(笑)
確かに「び」とも読むようですが、さらっと読んだら「みお」か「みおう」の方が自然に思うんですが…それとも違う。
日本人ぽくならないように、わざとそうしたのかな?
だったら、カタカナで聞こえたままにすればいいのに…ブツブツ。
ヒロインの名前の響きじゃないんですよね〜。なんか、可哀想(笑)
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コメント
はる様
久しぶりに寄らせて頂いたら、王女未央のお話!私もみてましたと、勝手にテンション上がりました。
確かに息つく暇なしなドラマで、録画を夜見てましたが横から見てた主人がいつしかファン?になり、野球の試合で延期になると今日は無いのか〜〜と残念がってました。
多分、私とは違いあのスピード感⁉️が良かった?ようです。
オープニングやエンディングで、場面集がありいつしか皇太后になるんだろうとは思ってましたが、どんな経緯でそうなるのか未央自身の子供なのか、皇族だれかの子を育てるのかなど、拓跋シュンがあまりにも泣き虫過ぎて?最後まで王として生き通せない?など、素直には進まないストーリーを勝手に予想してみてました。
でも、未央が字の手習を受けるところは数少ないキュンとするところで私も好きでした。
長楽は確かに浅はかさ?が目立つ役で、あまりに頭弱いから、好きな男の母親殺し後罪の意識無く自我の欲に邁進できるのかなと思いました、と言っても本当に同情余地ないですが。
主人は横から、皇女が一番可愛いを連呼してました。
敏徳に早く答えてやれとビール片手にうるさいうるさい。
大好きな孤高な花は、やはり一人で自分いっぱいで色々な感情にひたり見たいドラマでしたが、未央は主人と観戦したようなドラマでした。
並行して、麗王別姫を見てますがなかなか、録画消化できず、こちらは行ったり来たりの展開でモヤモヤしてしまい、60回くらいから進みません。
又面白そうなドラマがあれば教えてください。
あ、りりいさま♪ いらっしゃいませ!
王女未央、見られました? そして、旦那さまもハマっちゃいましたか♪ ビール片手にツッコミを入れられてるところ、想像しちゃいました。いいですね♪ このドラマ、確かに野球で放送が飛ばされることが多かったですね。 何度も展開を忘れそうになりました。
オープニングとエンディングのネタバレ問題(笑)ですが、バレつつも時系列もよくわからなかったりもして、私も知らず知らずの内に「予想&答え合わせ」みたいな見方になってました(笑) 未央が手を引いてる子供は、私もずっと気になってました。 最後の最後まで未央と拓跋濬の子供のことはわからなかったから、途中まで「拓跋余の子供!?」なんて思ってましたが…。未央たちの子供でよかったよかった。
長楽の皇太子妃殺しは私もビックリ!本当に拓跋濬のこと、好きなのかな?なんて思いました。
「麗王別姫」ご覧になってるんですね。それも気になってはいたのですが、今のところ、今見ているドラマで手一杯な状態です…。
最近ちょっとハマってきたのが「開封府」(BSジャパン)です。ゴリゴリ硬派(?)のドラマで、甘さもキュンキュンどころもほとんどないのですが、意外と(?)のめり込んでいます。