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【中国ドラマ】「顕微鏡下的大明之絲絹案 Under The Microscope」(邦題「天地に問う」)感想:庶民の暮らしがリアルに感じられる古装ミステリー/WOWOWにて2024年2月〜日本初放送!

中国ドラマ

YouTube「爱奇艺华语剧场」チャンネル(+iQIYIアプリ)にて【中国ドラマ】「顕微鏡下的大明之絲絹案 Under The Microscope」(2023)を見終わりました。
全14話。
(ビジュアル・その他情報はこちら→百度百科
邦題「天地に問う ~Under the Microscope~」

張若昀さん主演の古装ミステリーということで気になっていた作品なのですが、YouTubeで「限时免费!!(期間限定無料)としてアップロードされていたので慌てて見ましたw しばらくしたら見られなくなるんでしょうか??(→見られなくなりました)

なぜか、なんとなくコメディとかエンタメ性の強い作品だと思っていたので、そうではなくてちょっと残念だったのですが(まあ、勝手に思い込んでいただけなのですが)、庶民のリアルな暮らしを覗きつつ、そこで展開されるミステリーが14話というギュッと詰まったサイズ感で楽しめました。

※YouTubeの6・7・8話の字幕に不具合があって、さらに9話は字幕自体がなく、そのエピソードはiQIYIアプリで見ました(でも日本語字幕がない…涙)(ちなみに「iQIYI 爱奇艺」チャンネルの方は3話以降がメンバー限定)。まあ、無料で見てるから仕方ないんですけどね。

2023.12追記:WOWOWにて2024年2月〜日本初放送・配信らしいです!

本作、WOWOWにて放送されるようです!
古装でミステリーで軽快なテンポでコンパクトなサイズ感の上質なドラマ。気になる方はチェックなさってください。

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主なキャスト

帥家黙(天才的な算術の才能を持つが、人と上手く関われない。土地の測量などで生計を立てている):張若昀

程仁清金安府攬渓県生員(秀才)。かつて金安府で最も優秀な書生だったが陥れられて立身出世は望めなくなり状師(訴訟師)として生計を立てている):王陽

豊碧玉(豊氏火腿舗(ハム屋)店主。豊宝玉の姉):戚薇

范淵仁華県の郷紳(有力者)。かつて朝廷の中枢で御史の職に就いていた):呉剛

豊宝玉豊碧玉の弟。金安府仁華県学庠生(科挙時代の県学学生)。帥家黙の親友):費啓鳴

宋仁金安府通判(挙人)。帥家黙の父である帥敦誠の古い友人で上司):家斌

馬文才(奉興按察使司佥事 分巡金衢兵備道(二甲進士)。程仁清のかつての同窓で、彼を陥れた張本人):康傑

陳小枝仁華県の農民陳大山の娘):湯夢佳

帥敦誠帥家黙の父。算術に精通し、複雑な地形を速く正確に計測する”聚頂之術”を発明した。仁華県戸房掌案時の宋仁配下の書手だったが、帥家黙の幼い頃に大火事で妻と共に亡くなった):李博

印象に残ったところ

特殊能力主人公×トラブル+過去の謎解き

作品全体的な印象としては、最近日本でもよく見るような、ある特別な能力を持った主人公(刑事だったり)が事件に当たっていく中で、自分の辛い過去についても真実を知っていく…というタイプのストーリーに近い雰囲気を感じました。

主人公の帥家黙は家族がおらず、算術については天才的な才能を持つものの、人と関わることがうまくできない(アスペルガー症候群のような設定らしいです)という青年。
また両親を亡くした幼い頃の大火事の影響で、PTSD、記憶喪失の兆候もみられます。
(これらの主人公の設定について張若昀さん、真に迫る演技でした)

この彼が日々の仕事…田畑の測量をした時に、畑の主の認識と実際の測量結果が違うことを不思議に思い役所の資料を調べようとして、とんでもないことに気づいてしまうのがことの発端。
「人丁絲絹税」…本来周囲の七県と合わせて均等に負担するべきこの税を、なぜか仁華県だけが単独で負担しており、しかもそれが100年も続いていた。その負担は1年で三千五百三十両!…という事実。

帥家黙の主張としては税がどうのこうのではなく「間違いは正すべき」というただその一点で修正しようと動くのですが、当然、こんな大きな話ですんなり”こと”が運ぶはずもなく…という展開。

一庶民の訴えなど役所でもまともに取り合ってもらえず、策を講じて訴えたところ、何やら別の思惑を持った役人に認められようやく動き出したところを、今までこの件で多大な恩恵を受けていたであろう人物たちから妨害を受け、それどころか命の危険まで感じることになり…というストーリーなのでした。

また、問題はそれだけでなく帥家黙の両親が亡くなったこともこの件と無関係ではないことが徐々に分かってきて…という展開にも。

まあ、結末自体はなんとなく予想がついてはいたのですが、その過程が”どんな風にことが運んでいくんだろう”という興味と話数自体の短さもあって、一気に見てしまいました。

コメディじゃないけどシリアスすぎない

冒頭でコメディではなかったと書きましたが、だからと言ってシリアスで重い作風でもありませんでした。

いわゆる”悪者”の”実行部隊”に当たる賭博屋の鹿飛龍とその手下たちが、荒くれ者ではあるもののツメが甘くちょっと間抜けなので、ちょっとした息抜きになったり、帥家黙の親友豊宝玉があたふたしながらも帥家黙と共に困難に立ち向かう様子にもほっこりしました。
この豊宝玉、友達思いで気の良い若者なんですよね。この件で帥家黙と行動を共にすれば自分も危ないのに「友達だから」という理由だけで、決して帥家黙を見放さない。学生ではあるけど特に大きな力もないし(お金は多少あるような)、喧嘩も全然できないけど、帥家黙がやりたいことをやれるように、と奔走する姿は、見ていて「ええ子やな〜」と思うことしきりでした。

帥家黙豊宝玉の二人の前に立ち塞がる役人や有力者たちも全員が単純な”敵”というわけでもなく、中には心情的には共感するものの立場的に助けることはできない、という人や、全面的に助けるわけじゃないけど”できることだけしてあげる”人もいたりで、それぞれに事情もあり人間味があって、また可笑しみを感じたりもしました。

またそういう息抜きパートとは逆に、神がかった算術を披露する帥家黙や、立て板に水のごとく弁舌を振るう程仁清のシーンは迫力があって”爽快、痛快”という感じで、ドラマ全体を通してメリハリがあり軽快な印象でした。

時代考証のリアル感

設定もそうなのでしょうが、ビジュアル面でも細部までこだわられている様子が伝わってきました。単純に画面を眺めているだけでも興味深いです。

例えば、お役所に訴えを起こすのに専門の人に陳述文を書いてもらうくだり、値段の細かい交渉をしてその都度、銀の塊(銀元宝)を切って秤で計って支払ったり、土地の測量をするのに使うメジャー的な道具が「へ〜」と見入ってしまうほど独特な形をしており、決して適当に作られたものではないと感じさせられたり、帳簿の書式も非常に細かく沢山の項目が記載されていたり…それが正確かどうかもちろん私にはわかりませんが、それでもとにかくこだわって作られているということはヒシヒシと伝わってきて、とても興味深かったです。

ピンポイント感想

帥家黙が飼ってる猫がほんとに可愛い。

同陽知県の鄧思斉も算術については造詣が深く、その点で帥家黙と意気投合し、二人で、ある問題に取り組むシーンが面白かった。私自身数学は特に苦手なのだけど数学者のエピソードはなぜか好きで、そういう特集番組も見入ってしまうほどなので。
また、今にも刑に処されてしまうという時に”奇跡”が起こることを「変数」と表現した帥家黙も印象的。

「赤子之心」。何人かが帥家黙を指して言った言葉で”純真無垢”的な意味合いらしいです。「自分も帥家黙のように「赤子之心」でいられたら、どれだけよかっただろうか…」みたいに。孟子の言葉らしいです。勉強になりました。

・エンディング曲『微世界』が良かった!(作詞作曲:丁爽、歌唱:劉宇寧)また聴きたい!

・豊氏火腿舗(豊宝玉の姉が営むハム屋)のハムが本当に美味しそう♪大きい塊のやつ♪(弟の危機にはこれを振り回して暴れまくる豪快なお姉さんw)
ドラマの「金安八県」は実は「金華八県」を元にしてるらしくて、そうするとこれは…金華ハム!?

・このドラマとは関係ないのだけど、張若昀さん、王陽さん、呉剛さんを揃って見てしまうとやっぱり「早く慶余年2が見たいな〜」と思ってしまう。でも王陽さん演じる滕梓荊は既に退場済みだから出演されないのか…。寂しい。

…ということで、全14話というかなり短い作品でしたが、考えさせられることもあり、興味深く画面に見入ることありで見応えのある作品でした!

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