BS11にて放送されていた中国ドラマ「風起洛陽~神都に翔ける蒼き炎~」を見終わりました。
全39話。
原題「風起洛陽」(2021)(ビジュアル・その他情報はこちら→百度百科)
黄軒×王一博 W主演、馬伯庸原作の古装サスペンスドラマということで、自分的にも”これはきっと好み!”とワクワクして見たのですが…。
なぜか前のめりになるきっかけも掴めず、スーッと終わってしまった感が。
あれ???
主なキャスト
高秉燭(不良井(貧民街)人で元不良副使):黄軒
百里弘毅(工部尚書百里延の次男。洛陽一の食通):王一博
武思月(内衛(宮中警備)月華君):宋茜
柳然(名門 河東柳家七娘):宋軼
聖人(皇帝):詠梅
東川王 李譯忱(聖人の孫):劉端端
武攸決(内衛奉御郎。武思月の兄):張鐸
※プロフィールは登場時に留めます
感想
冒頭でも書いてしまった通り、私好みの要素が満載だったのに、いつグッと来るかな?いつかな?いつかな?…と、気づけば終わってしまった感のあるドラマでした。
ツッコミどころもないんです。展開はベタでもないし、でも気を衒いすぎないしで、すごく良くできたストーリーだと思います。
ただ、ハマりどころも特になかったんですよね…。個人的な好みの問題だとは思うのですが。
もう一回見返したら何か掴めるかもしれないと一瞬思いましたが、そこまでしたい感じでもなくて。
自分にとってこういう作品って一番感想を書きづらかったりします。すごくハマったか、すごく違和感があったかだったら、めちゃくちゃ書きやすいんですけども(笑)
一応さらっと良かった点を挙げると…
○とにかくストーリー展開が良い。
ベタでバレバレのサスペンスでなく、かと言って気を衒いすぎてもいない。黒幕を捕まえても、まだ後ろに控えている…の繰り返しで、ちゃんと物語が進んでる感じが良かったです。そしてスピーディ!
○セット・衣装などのビジュアル面が良い。
聯昉、積善博坊などの内装はおそらく史実よりも見栄えするように多少”盛って”いるんだろうけど、変に浮いてる感じもせず、素敵で見応えがありました。
○キャラクターやストーリーなどが”硬派”。
チャラチャラした印象が一切なくて、人によってはすごく見やすいドラマだと思いました。
そして決して”悪い”という点ではないのですが、ちょっと”ああ…↓”という特徴は…
○メインキャラ3人の本質的な性質が結構似通っている。
身分が違うだけで、3人とも上辺に惑わされず真実を見抜く力、追及する意志のある人物で、とても公平で冷静。
そこがある意味の”見やすさ”でもある反面、キャラ×キャラの化学変化が起こりにくくある意味”単調”というか、面白みという点では物足りないというか。ま、とにかく”硬派”ですね。
なので白浪はいいアクセントになるキャラだったなと印象に残りました。
(そして、つくづく私はエンタメ性の高いものが好きなんだなと実感しました)
○高秉燭演じる黄軒さんがどうしても貧民街の人に見えない(笑)。
いや、黄軒さんの実力はもちろん存じ上げてますし、主演として本作でも繊細で素晴らしい演技を見せられたと思ってはいます。
また、私も原作を知りませんから高秉燭っぽいとかぽくないとかは語れないのですが、あるシーンでちょっと「あれ?」となりまして。
それは高秉燭が聯昉に加入するシーン。
聯昉に加入するということは情を完全に断つ必要があるわけで、ちょっといい感じになっていた武思月との将来というものは完全に可能性がなくなるわけですけど、そもそも不良人の身分で身の程も弁えている彼が、名家の思月とワンチャンあると思っていたとは思えませんし、何より彼には他に、人生をかけた大きな目的があるので、あっさりなんの躊躇もなく加入するんだと思っていたら、えらく勿体ぶった加入のシーンで(笑)
エモいボーカルの曲がかかるわ、スローモーションになるわ、尺もたっぷり取るわ(他の展開はスピーディなのに)…。
そこで「あれ?これって高秉燭にとって、そんなに切なくて一大決心だったりしたの?」となりまして。
なんなら私的には、きちんとした肩書きがついて、身なりも整うし、別に悪くはないんじゃないの?と思っていましたが、ストーリー的にはショッキングなエピソードという扱いなんだなと、ちょっと意外で。
そもそも黄軒さんご本人の持ち味は”品行方正”って感じだとお見受けしていたんですよね。これ、おそらく少数派意見でもないと思う…んですけど。(実際、身なりを整えた姿はめちゃくちゃしっくりきて、なんなら、ある意味本来あるべき姿に近づいたように見えました)
なので登場時も高秉燭は不良人ではあるけど、元はある程度の身分があったけど何か事情があって零落してしまったんだろうと”無意識に”見てしまっていたんですよ、私。だって、字も読めるし、ある程度教養もあるみたいだし。
でもそうじゃなくて「聯昉に入ってこんな風になってしまうなんて…らしくないよ!!!」っていう風に思わないといけないシーンだったんですね。ちょっと私には掴めなかったですが。
まあなんというか、黄軒さん本人の演技に破綻があるとかじゃなくて、持ち味がちょっと邪魔をするというか、意図せず違うニュアンスを与えてしまうというか。
演技力だって万能じゃないですから…。
思わず長々と語ってしまいましたが、なんだか、この点については悶々と考えてしまったのでした。
まとめ
書きようがないと、さらっと終わるつもりが意外とくどくど書き綴ってしまいました(笑)
くどくど書きましたが、古装サスペンスとしてはよくできたストーリー展開で見応えのある作品だったと思います。
脇を固める俳優さんたちも実力派揃いで手堅い印象ですが、中でも聖人を演じられた詠梅さんの印象は強かったです。声は小さいのに、みんなから震えるほど恐れられてる人物で(武則天がモデルらしいですね)。衣装と髪型が平安装束っぽいのは当時話題にもなっていたと記憶しています。確かに異色でした。
あと、個人的に王一博さんの原音が聞けたのは良かったです。ただ、私的に唯一見た「陳情令」の藍湛と結構キャラが近かったので、もっと違う感じを見たかったとは思いますが。(「熱烈」見たいなぁ)
ということで、年内のドラマ視聴はここで区切りです!
来年も色々楽しもう♪
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