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【中国ドラマ】「夢華録」感想:厳格な身分社会で奮闘する女性たちを題材にしつつ、大人CPの恋愛や茶藝、歌舞音曲などエンタメ性の高さもあって、あっという間の40話

中国ドラマ

BS12で放送されていた中国ドラマ「夢華録」を見終わりました。
全40話。
原題「夢華録」(2022)(ビジュアル・その他情報はこちら→百度百科

ジャンルや出演者という点で、私的に特に引きがあったわけではないのですが、すごく人気があったドラマらしいということで見てみました。

見る前までは大人CPの恋愛ストーリーだと思っていたのですが(おそらく抱き合う男女主のイメージビジュアルから)、実際は、厳しい身分社会の中で奮闘する女性たちをメインに描いた作品に感じられました。
そこはちょっと意外だったけど、端的にいうと”見て良かった”作品でした!
陳暁さん、素敵ですねぇ。

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主なキャスト

趙盼児(銭塘で茶屋を営む。元は高官の令嬢で父親の犯した罪により官妓に身を落としたが、その後良民の身分を得た):劉亦菲

顧千帆(皇城司指揮使。進士。拷問の際には冷徹で容赦ないため「生き閻魔」の異名を持つ):陳暁

孫三娘趙盼児の隣人。屠殺業出身で力自慢。料理が上手で、特に江南料理と点心を得意とする。一人の息子の母):柳岩

宋引章(銭塘楽妓(賎民)。江南一とも言われる琵琶奏者):林允

欧陽旭趙盼児の婚約者。この度の科挙にて探花(殿試第三位及第者)となった。前回落第時には趙盼児の三年の援助のもと学問を続け今回の及第に至ったという経緯がある):徐海喬

池蟠(東京十二商業組合会頭。東京でも有名な金持ちドラ息子。池衙内※と呼ばれている):代旭

杜長風欧陽旭の親友。進士だが官職を得られず学堂教師をしている。極度の近眼):張暁謙

陳廉(銭塘の下級官(市舶司)):管雲鵬

葛招娣趙盼児たちの茶屋で騒ぎを起こした少女):李沐宸

※プロフィールは登場時にとどめます。
※ちなみに衙内とは元々「官僚の子弟」を指す言葉だったのが、後々意味が拡大し「”素行の悪い”高官の子弟」を意味するようになったとのことで、良い呼び方ではないそうです。

印象に残ったところ

身分差別、男尊女卑の社会で奮闘する女性たち!

冒頭にも書いた通り大人CPの恋愛ストーリーだと思っていたのが、それもあるにはあるけど、メインは身分差別や男尊女卑の社会で女性たちが奮闘する物語で、ちょっと思っていたのと違ったなと思いつつ、以前見た「清越坊の女たち~当家主母~」を思い出しました。
あちらは結構シリアスで硬派な作品、本作はもう少しエンタメ性が高くて楽しみながら見られる作品だと思いました。
女性の生きづらさや身分差別の辛さは同じようにありますけど。

劇中でも触れられた(盼児や(招娣という名前の意味が気になって少し調べたのですが、結構びっくり。
盼児は”息子を待ち望む、切に願う”の意味で、招娣は”弟を招く”(女偏を付けただけ)の意味で、いずれも「次こそは必ず男の子を!」とでも言わんばかりに、そしてその女の子自体の存在はスルーされているかのような名付け。

まあ、日本でも昔は結構びっくりするような名付けも普通にあったようですけど(今は別の意味でびっくりすることも)、こんなところでも、当たり前のように女性というのは蔑ろにされてきたんだなと感じました。

そういうことを考えると冒頭で触れた”抱き合う男女主のイメージビジュアル”もよく見ると女主の趙盼児は恋人を見つめているわけではなく、強い意思を持った眼差しで未来を見据えているかのようにも見えます。対照的に男主の顧千帆盼児を見つめている。
ま、ただの恋愛ものじゃないと。

メインが庶民の女性ですが、関わる人々が官僚だったりということもあって、庶民の世界だけでなく皇帝周りの話や高級官僚の政権争いなど、いろんな身分の人たちの生き様というのが垣間見えて、そういう点がこの「夢華録」の特徴かなと思いました。

茶藝・歌舞音曲など宋代の文化が華やかで目にも楽しい!

身分差別や男尊女卑は辛いテーマですが、一方では暮らしの中に存在した華やかな文化も丁寧に描かれていて、そちらは華やかで興味深く楽しむことができました。

私は普段、中国茶が好きでよく飲むのですが、宋代の主流は碾茶(てんちゃ)だったんですね。茶葉を粉砕し(抹茶)、お湯を注ぎ、茶筅で泡立てて飲むという。また、そんな碾茶は時間がかかるため地域、人によっては散茶が好まれることもあるというエピソードも。
闘茶のエピソードもじっくり描かれていましたし、お茶好きとしては前のめりに楽しみました。

また見せ物小屋の要素を取り入れた永安楼のシーンでは数々の演芸が描かれ、中でも花月宴のシーンは演出も凝っていて見入ってしまいました(女装して踊り手に混ざり込んでいた何四の可愛さw)。

東京の街の賑わいも良かったですし、なんだか宋の時代の人々の暮らしを覗いているような楽しさがありました。

キャラ・俳優さんについてちょっとずつ

まずは趙盼児顧千帆の大人CP、良かったです。

趙盼児劉亦菲さんって本当に綺麗ですよね。そしてその綺麗さが他の女優さんとは雰囲気が全然違う独自の雰囲気の美しさ、という感じ。囁き声も魅力的。で、私は劉亦菲さん初見なんですが、趙盼児の気性とか気っ風がなんだかそのまま劉亦菲さんのイメージとなっちゃいました。…何が言いたいのか自分でもわかんないですけど。

顧千帆:シンプルにかっこよかった。特に最初の方の、そっけなくて辛辣だけど、ギリギリ助けてくれるようなところが好みでした(誰も聞いてない)。盼児と両思いになってからは意外と繊細で甘えん坊なところが出てきたのがちょっと面白くて。「生き閻魔」って仕事の上だけなんだなと。まあ、なんの情もない人というわけではなくて、情の注ぎどころがそれまではなかっただけなんだなという風に感じました。父親の所業を知って盼児から逃げてしまった時は見ててモヤモヤしたけど(どちらかというと、彼ならすぐに謝って(彼が悪いわけじゃないけど)その上で”煮るなり焼くなり”じゃないけど、さもなくば別れるなり、って話を切り出すタイプかなと思っていたので、ぐずぐずしていたのは意外でした)、もしかしたらただ単にストーリー構成上、ここですれ違いを生み出したかっただけだったりして?…どうだろ。
あとはシンプルに皇城司の服装の着こなしがかっこよかった!陳暁さん、私は初見だったんですけど素敵ですねぇ。

孫三娘:懐の大きい女性って感じで好きなキャラでした。こういう人が友達だと心強いですよね。

宋引章:いますよねぇ、こういうタイプ(笑)。根は決して悪くないんだけど、ちょっと拗らせ気味な人。人物造形がリアルだなと思いました。いるもん、こういう人(笑)

欧陽旭:このドラマを見始めて「清越坊の女たち」を思い出したので、徐海喬さん演じる欧陽旭を見て「またこんなキャラ!」と思わず思ってしまいました(笑)ちなみに直前に「蒼蘭訣」も見ているので、なんだかずっと似たような雰囲気・立ち位置のキャラ(元々は善人だけど不幸があって闇落ちとか)で見ているような気がします。ま、ハマるんですかねぇ、徐海喬さん。

池蟠代旭さん、怪演(?)でしたね。大きな子供って感じで。でも花月宴で一瞬見せたジャンプの回転技みたいなの(名前がわからないんですが)、素晴らしかったです。代旭さんって膝の故障をするまではダンスを学ばれていたらしいんですよね。さらっとすごい。キャラとしては池蟠顧千帆と幼馴染で、いまだに子供じみた意地の張り合いをしてしまう、というところ、二人のキャラに奥行きが出ていいなと思いました。

陳廉:愛嬌があって可愛い。そして、ああいう気の利く弟分がいると、何かとありがたい(笑)

皇帝(宋真宗):道理のわかる人格者で良かった。こういうのって見る側の精神衛生的に非常に助かります(笑)

何四(池衙内の従者):とにかく可愛い!!もしかしたらこのドラマの一番お気に入りキャラかもしれません。

最終的に趙盼児孫三娘宋引章葛招娣顧千帆杜長風陳廉、そして一応(?)池衙内も、…が大きな家族のようになったのがほっこりしました。
(ラストあたり、池衙内は少〜し宋引章のことが気になり始めたようにも見えたのですが、そこんとこ、どうなんでしょう?)

まとめ

人気なのもわかるなぁと思える作品でした。
そして、かっこよくて素敵な人ってまだまだたくさんいるんだなぁとも(笑)

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