U-NEXTにて中国ドラマ「鎮魂」を見終わりました。
全40話。
原題:「镇魂」(2018)
このドラマは、私が以前BSで見た「紳士探偵L~魔都・上海の事件録~」で主演の白宇さんにハマったことがきっかけで、興味を持ちました。
ただ、まだどんな作品か、好みかどうかなどわからない中で、当時は限られた有料放送かDVD-BOX(お値段がなかなかのやつ)でしか見ることができなかったので、様子見のつもりで中国語字幕のものを見てみたら、これが ”わからんなりにも”w どハマりしまして。
なけなしの中国語力で一生懸命調べたりしながら視聴しました。
…というようなことを、散々他のドラマ記事でも書き散らかしていたのですが、ついに”日本語字幕”にてきちんとw 見ることができました!(ああ、幸せ)
なんとU-NEXTで「見放題」に上がっていたんです!!!!(少し前までは第1話のみ無料だったのですが、それが少しずつ緩くなって現在の全話”見放題”対象に♪)
※執筆時点での情報です。ご視聴の際は予めご確認ください!
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前置きが長くなりましたが、久しぶりに「ハマる楽しさ」や「推しを愛でる楽しみ」を味わわせてくれたこの作品。
おそらく私の中で2021年で1番のトピックスになります。
出会えて良かった!!
主なキャスト
○ビジュアルなどのチェックはこちら→百度百科「镇魂」
趙雲瀾(怪奇事件を扱う特別調査所(特調所)の所長。種族間の平和を守るために制定された鎮魂令の令主でもある。海星人(普通の人類)):白宇
沈巍/黒袍使(龍城大学 生物工学教授/地星人(地界に住み、特殊能力を操る者もいる種族)で高位にある人物):朱一龍
郭長城(特調所 実習生。海星人の純真な青年):辛鵬
大慶(特調所 副所長。猫族で青年のような外見だが実は1万年以上生きている):李硯
祝紅(特調所 秘書。趙雲瀾が好きな蛇族の女子):高雨児
楚恕之(特調所 外勤所員。地星人で傀儡師の家系):江明洋
林静(特調所 技術サポート担当。海星人。特調所には彼の発明品が多くある):劉泯廷
夜尊(黒袍使の双子の弟。1万年もの間、地界の石柱に封じ込められている):朱一龍
…本当はもっとリストアップしたいけど、この辺でやめときます。
何回も見てると思い入れができて、どこまで”主な”と言えばいいのか、もはやわからない w
私の思う「鎮魂」
このお話は…
地球によく似た架空の星”海星”を舞台にしたサスペンス。
海星には海星人(いわゆる普通の人類)、獣の遺伝子を持つ亜獣族人、特殊能力が覚醒する者もいる地星人が秩序を守って平和に暮らしていた。
ところが1万年の長く続いた平和を破り、特殊能力を使った地星人の犯罪が次々と起こるようになる。海星の平和を保っていた4つの聖器が絡んでいるらしい。
なぜ平和が崩れようとしているのか?黒幕はだれか?目的は何か?
…というストーリー。
フィクションとして世界観の表現ってやっぱり大事だと思うんですが、その点でこの作品は他のものに比べて ”低予算感” が否めないのは確かです。
”世界”っていうより、”街”だし(セット感がすごい)、話の規模の割に市民の人数は少ないし、壊れた彫像は折れたところが真っ白で発泡スチロール感がすごいし、ロケ地は使い回し(?)だし、脇キャラの衣装は変わらないし、虫洞(ワームホール)などのCGも…ちょっとう〜〜〜〜ん、だし。
だから、そこを期待して見ると残念と見えるかもしれない。
けど、このドラマはそこを見るんでなくて、キャラを見るドラマだと思うんですよね。
キャラの関係性(中毒性が高い!)と、「相手を思う気持ちの純粋さ(→言葉にするとどうしてもチンケだけど、本当にピュアなやつ)」にぐっときて、後を引く作品なんだと思います。
お国柄(?)的に原作の小説はBLでまずそのままではNG、しかも原作の世界観もNGらしく、かなりの改変をしているそうです。要はキャラクターとその関係性(BLはブロマンスに)くらいが生きているということかな?
私は読んでいないので全然詳しくないのですが。
ちなみに原作はハッピーエンドだという情報を目にしました。それを知れただけでちょっと救われる思い…。
たとえ予算が潤沢でなくても、たとえ審査の関係で設定を変えなきゃいけなくてもw、なんとか工夫してこの作品を映像化したい!という意気込みを感じました。
そして結果、大人気作品になりましたし、私もめちゃくちゃハマりました。
作ってくれてありがとうという気持ちです。
愛すべきキャラたち
※この項目はネタバレを含みます。
いくつもの怪奇事件が起こるこのドラマ。
対峙する特調所所員のほかに、当然事件関係者も多数登場しますが、意外と犯行の原因が勘違い、すれ違い、コミュニケーション不足などの ”同情の余地のある犯人” も多かったりします。
しかも後々の海星全体の危機には、事件時の恩義を感じて特調所に協力を申し出る人たちも少なくなくて、そういうところも、なんだか温かみがあるなぁと思います。
敵味方とも、みんなキャラは濃いですが、印象に残っている人を少しあげてみます。
※趙雲瀾、沈巍、黒袍使、夜尊については項目を改めます!!長くなるのでw
特調所の面々
「主なキャスト」に記した通り、個性豊かなだけでなく、いろんな特性をもった所員の面々ですが、”特殊能力で犯罪を犯す地星人を捕らえる”という特調所の任務からいうと、全員、楚恕之くらいの攻撃力がないと無理だと思うのに、そうでもないんですよね。
なんというか「いる人で頑張ります」みたいな雰囲気w そして妙にアットホーム。
長年平和が続いてたから緩くなったのかもだけど、雰囲気は”任務の割”には居心地良さそうで、ちょっといいな〜と思えます。
見てる内にどんどん興味深くなってくるのが楚恕之で、普段の強面から、郭長城に対する兄のような情、さらには多重人格案件で見せた(魅せた?)フェミニンモードまで、色々楽しませてもらいました。
あの、いかつい老楚がフェミニン状態だった時に「きゃあきゃあ」言いながら敵と戦った時の「ウ〜イェイ♪(ポーズ付き)」ってやるの、結構気に入ってますw
叢波
元は盗撮やハッキング技術でネットに様々な告発をしていたのが、趙雲瀾に言われてその後は特調所へ外部援助をするようになった人。
この人、好きだったなぁ。なんだかんだでずーっと登場してたし、挙げ句の果てに成医師といい感じにもなったりして。
なんかいい味が出てました。
燭九
ラスボス夜尊の手下で、最初の黒幕として登場した地星人。
いや、好きとかじゃないんですよ。髪型が気になって気になって…w なんか、少年漫画のアニメキャラクターを実写で頑張ったみたいな。
もうちょっと考えてあげたら良かったのにって、見るたんびに思ってしまいましたw
趙雲瀾と沈巍(黒袍使)、そして夜尊も
※この項目はネタバレを含みます。
趙雲瀾と沈巍、とにかくこの2人の関係性にやられました。2021年(規模がでかい)。
可愛いし、ジーンと来るし、それがあとを引くし…。
いつも隣に座っていたり、どこかから一緒に出てきたり(というか家は真向かいだったりするけど)、また「冷戦」状態の時(これがBLなら痴話喧嘩なんでしょう)もあったりして、ほんとにCP感があるんですよね。
もちろん原作のBLはご法度のお国柄だから、決してそういう風にはしていないのに、それでもきちんと2人の関係性はできてるし、ちゃんといろんな面を見せられるエピソードがあって、それも良きです。
趙雲瀾と沈巍の黙契!(以心伝心)
見どころの一つが2人の「以心伝心」だと思います。
こういうシーンが多いんですよね。アイコンタクトとか無言のシーンとかも結構多かったんじゃないかな。またお互い、いい顔、いい目をしてるんですわ。
あと、お互いがお互いの前でしか見せないところがあって、それも可愛い…。
普段はそれぞれの立場上しっかりしていないといけない人たちで、それがかっこよかったりもするんですけど、2人になると素のままを出せるようで、そういうリラックスした雰囲気のシーンになっていてそれも好きでした。
これらについて「鎮魂女孩、男孩」と呼ばれるファンの皆さんの考察も色々目にしたんですが、ほんとに面白かった〜!
例えば、”沈巍は趙雲瀾と2人でいる時だけ、シャツの一番上のボタンが開いてる”とかw→これ、ほんとだったけどww
愛が溢れてますね。
沈巍という人
沈巍の正体は地星人の黒袍使で、彼は一般人としての生活力や仕事などでも優秀で、黒袍使としても位が高く、一見全能で無敵なのに、彼自身は押しは全然強くなく…というか先生モード以外の”地の性格”は内向っぽい向きがあって、でも趙雲瀾の世話は甲斐甲斐しくて、時にいじらしく見えたりもする。
主役としては面白いキャラクターだと思います。
またそれが全然キモくもならず、ただなんだか可愛いのがすごいところで…。
陰に日向に趙雲瀾を守るのを見て、英語タイトルの「Guardian」って最初、沈巍→趙雲瀾のことかと思いましたもんw
印象的なシーンも数えきれないですが、やっぱり、趙雲瀾が激怒した時(沈巍が密かに自分の生命エネルギーを使って趙雲瀾の目を治したと知った時)の沈巍のなんとも言えない顔が忘れられないです。
きっと「恩を返したいし、守りたいし、もう二度と失いたくない(→一番はそれかな)」という一心なんだと…
とはいえ、皆が平伏す黒袍使でもありますし、再三の忠告を無視して聖器に触れ、倒れて鼻血を出してしまった趙雲瀾に”静かに激ギレ”することはもちろんありますが。(でも、彼に対してだけは声をあらげたりはしないんですよね。で、物に当たるw)
沈“嵬”の可愛さ!
沈巍が沈“嵬”だった頃の可愛さが…!
無理やり面を外されて素顔を見られた趙雲瀾に「やっぱり若いな!」と言われたシーン。
私もその瞬間、同じように思ったんですよね。
衣装も髪型も時代的に違うけど、別に若作りメイクをするでなし、演技だけでこうも変われるもんですか?!ほんとにこういうところもお上手なんですよね、朱一龍さん。
面を着けたり外したりして星空を見上げてるところ、可愛かったなぁ。
趙雲瀾という人
このドラマを見てると趙雲瀾って愛嬌があって可愛いところが魅力的で強く印象に残るけど(あのワイルドな外見でw)、よく考えたらそれは沈巍といるシーンをこっちが沢山見てるだけで、他の人、特に特調所の男子所員に対しては口悪く罵ってることがほとんど。そして手よりも足の方が出がち、みたいなw そんな人なんですよね。
沈巍の頭の良さとは違う、”地頭の良さ”みたいなのがある人で、若くして重責を担うだけのリーダーシップや決断力(腹の括り方がすごいと思う)、洞察力がある人。
長く付き合いのある所員が彼の性格についてちょこちょこ語っていますが、一見フランクで人当たり良く見えるけど、人にほとんど執着しないタイプなんですね、そもそもは。
それが沈巍と知り合ってから、やたら話題にしたり、繋がりを持とうとしてるのを見て所員たちが訝しがるというw
まあそれが、自分では記憶にない1万年前の感覚で、自然に沈巍に近づいていったということなんでしょうか。
巍瀾CP、一見、沈巍が趙雲瀾をひたすら保護するという関係に見えて、実は精神的な救いを趙雲瀾は沈巍に与えていると思えます。
1万年前から今に至るまでの孤独とか、全てを一人で被ってることへの理解とか、また性格もよく理解していて、それでもただ味方でいる、というところも、他の誰にもできない助けなんだろうな〜と。
結局、そういう関係がこの2人が尊いところなんですよね。
で、そんな2人をなぜか林静が認めてるのも可笑しいw
このドラマには楚恕之&郭長城のコンビもいますが、また違った風情で。
(沈巍はこの2人のことを「兄弟情」(=ブロマンス)って言ってました。心の声ですけど。(日本語字幕では「友情という愛の形」)「言うんだ、それ」って思いましたよw また沈巍が言うってのもw)
沈巍との関係ももちろんですが、父親との関係も見どころでした。しかも父親の中には獐狮という”意識だけの”地星人が共存していて、実父と全然キャラが違うものの、もうすでに20年来、趙雲瀾を見守ってきているという、なかなか複雑な関係。
長い間確執があったのちの、最後の会話は結構来るものがありました。
「小巍」・「小瀾」呼び!
「小◯」って”年下または親密”的な呼び方なんですが(特調所では郭長城がみんなに「小郭」と呼ばれてます。字幕では「郭ちゃん」「郭君」)、趙雲瀾、沈巍も一度だけお互いそう呼んだことでファンたちをざわつかせていますw
まあ、趙雲瀾はキャラ的にシチュエーションによっては呼びそうですけど(実際その時は、ちょっと感情的になりすぎてる沈巍を落ち着かせようという感じに見えました)沈巍も!なんですよね。
沈巍は直接呼びかけたわけじゃなく呟いただけなんですが、これ、私はじめ気づかなくて…というか「趙雲瀾」ってめちゃくちゃ小さい声で呟いたのが掠れたんだと思ってたのが(中国語字幕はその部分が出てませんでしたし)、ネイティブのファンの皆さんが「小瀾」!ってざわついてましたので、もう、そうなんでしょうw そして日本語字幕でもその部分ちゃんと「雲瀾」って出てました。
ちなみに「小巍」は21話、「小瀾」は13話ですw 誰もチェックしないだろうけどw
私は先に中国語字幕で見ていたので、この「小巍」を日本語字幕でどうするんだろうとずっと考えてたんですが(だって2人のキャラと関係性で、例えば「巍ちゃん」なんて、ちょっとアレですもんねぇw)実際にはそのまま「小巍」とされていました。なるほど。そうするしかない。確かに。
…まあこれ、ほんとにオタ全開の話題でした。
夜尊
黒袍使の双子の弟夜尊ですが、ラストで明かされた”こんなに兄を恨んで大事を起こした理由”に拍子抜けしましたよ…。
それは「兄さんに見捨てられたと思った」ということ。そのせいで自分は辛い境遇に陥ったのでそれをずっと恨んでいたのだと。
で、全てが終わり、最後に兄ちゃんに「それは違う」ってちょっと説明されたくらいで納得できる素直な子だったというのにもびっくり。
それだけのことで納得できるなら、なんで一言だけでも、まずそれを兄ちゃんに聞かなかったのかってめちゃくちゃ思ってしまいましたw
何回も兄ちゃんに聞かれてるのに…。
また、兄ちゃんって言っても双子でほとんど変わらないんだし、まだお互い子供なんだからそこまで責任背負わせるのも酷だって、成長してから思わなかったのかな〜とかも思ったり。
まあでも、理由はなんであれ、1万年も封じ込められたら誰だって怒るか。
で、どんどん捻くれて「こんな世界、一から作り直してやる〜!!」なんて思いが爆発しちゃったんでしょうか?
この弟くんの夜尊、覚醒は遅かったものの、「見れば身に付く」という”奥ゆかしい”兄ちゃんとは違い(しかも大きな代償を払うとか)、「相手を飲み込んでその能力を身につけ、またその分パワーも増大する」というとんでもない異能の持ち主だったという。
とんだポテンシャル。しかも、なかなかこじれた”かまってちゃん”で、機嫌を損ねたら、ほんと手に負えないタイプでしたね。
おんなじ顔を利用して兄ちゃんに成り済まして、特調所に来た時「我的小雲瀾(「僕の雲瀾くん」くらいな感じ?)」って言った時は、ちょっと引きましたw (日本語字幕ではさらっと「雲瀾」になってました)
まあ1万年も囚人やってたら、コミュニケーションとかわかんないかw
でもその後、趙雲瀾に時間の特性(修正が働くとか)を説明して議論できているところは賢くてびっくりしました。その辺は兄弟って感じですか?
あと、趙雲瀾にいつもより(兄ちゃんより?)イケてるって褒められてたのも面白い。
沈巍の服装について、実は何か思うところがあったんでしょうかね?ww
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まとめ
語り出したら止まりませんが、この辺でやめておきます。
は〜、好きなことつらつら書いて楽しかった!
このドラマの結末は書きませんが…辛い…キャラに肩入れしてるだけに。結構、後を引きました。(ほとんど書いてるようなもんだし)
ラストを見て辛くなったら、また前半の楽しいシーンに戻りたくなる。そうして無限ループに陥ってしまうのが今年の私でした。
ということで結果、朱一龍さんという推しが一人増えました!
楽しみが増えて嬉しい♪
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