BS11にて放送されていた中国ドラマ「摩天楼のモンタージュ~Horizon Tower~」を見終わりました。
全28話(BS30分枠にて。元は16集)
原題「摩天大楼」(2020)
こちら、なんとなく…で見始めたのですが、最後には少しほろりと来そうにもなったりして、ミステリーでありつつも様々な人間の側面や情のようなものも描かれていて、そういう点でも前のめりで見ることができ、面白かったです。
それにしても犯人…キツかった。
追記:2022/6/10〜 再放送あります!
BS11公式サイトにて再放送の情報がありました!
2022年6月10日〜 毎週金~日曜日 午前5時00分~5時30分だそうです。
(※確実な情報は公式サイトにてご確認ください)
主なキャスト
鐘敬国(ジョン・ジングオ)(事件の真相を追うベテラン刑事):郭濤(グオ・タオ)
→BS11の役名表記、間違ってる…(ジョン・”グンジオ”って。相関図は合ってるので、もしかして手入力したとか?!)
楊蕊森(ヤン・ルイセン)(鐘敬国の相棒の新人刑事):楊子姗(ヤン・ズーシャン)
鐘美宝(ジョン・メイバオ)(高級タワーマンションの一室で遺体となって発見される):楊穎(Angelababy)
※事件関係者は多数のため省きますが、本当はその人たちがメインとも言えるかも。
感想
印象が二転三転するミステリーでとてもあらすじをさらっと言えるものでもなく、またドラマの運び自体も重要なポイントになっているので、具体的な中身には触れず、全体としての感想を綴ってみたいと思います。
印象が二転三転する
もう書いちゃいましたが、この印象が強い作品でした。
ドラマの構造としては関係者一人一人の聞き取りからその人物を深く掘っていく為、その度に”この人怪しい…”なんて感じられたりするので、まず犯人像が定まらない。それに亡くなったメイバオ自身の印象もコロコロ変わる。
その上、他殺ではなく自殺の可能性も出てきたりもして、終盤までなんの予想も立たず、ただ成り行きを見守っているだけ、という感じでした。
若干、情報過多
関係者一人一人の聞き取りを掘っていくと書きましたが、それがとても綿密で濃厚で、若干長いんですよねw
人は誰でも公にしていない面も沢山持っていて、また人によって主張に違いもあり、捜査となるとありとあらゆる情報が出てくるのですが、その描写が丁寧すぎて、見ていて若干情報過多に感じられました。
というのは、最後真相がわかった後、関係なかったエピソードや、意味を持たなかった(嘘だった)エピソードも色々あったからです。
一気見した私でも、終盤になると最初の方で出てきた情報を思い出せなかったりもしていましたw(まあ、私のオツムの問題もありますがw)
特にアニメのくだりは長かったなぁ…(あれはあれで見応えがあったけど、本筋を忘れそうになった。しかも結果的に関係なかったし)
キャストのクオリティが高い!
キャスト名を挙げなかったクセにすみません…なんですが、多数の事件関係者(警察含め)、そのどなたも役者さんが実力派揃いといった印象で、とても見応えがありました。
高級タワーマンションの住人(や、そこで働いている人)ということで、みんな一癖あって、しかもそれぞれに色んな事情を抱えており、人間関係も複雑で、実は意外なところがつながっていた…なんてこともあるのですが、それぞれのエピソードでキャラクターそれぞれにしっかりとした重みがあって、それぞれ見入ってしまいました。
ヒロインが亡くなった真相を探るというドラマですが、この作品で描こうとしているのはこの事件に関わった人たちみんなの人間ドラマなんじゃないかと思えました。
最後の最後にほろりと来た
ヒロイン、メイバオ(と弟)の境遇があまりにも酷すぎて、元凶である継父に心底ムカついてしまいましたが、そんなヒロインにも、共に重荷を背負うくらいの覚悟で手を差し伸べる人がいたり、事件を担当した刑事も難事件を諦めずなんとか真相を明らかにしようとする熱意もあり、そういう人間らしい情にグッと来たりもしました。
真相が明らかになってヒロインが生き返るわけではないけど、諸悪の根源である凶悪人がきちんと法で裁かれる運びになったこともあり、みんなの思いがなんとか実ったような思いもして、ラストは少しほろりと来てしまいました。まさかこんな気持ちになるなんて見る前は予想もしませんでしたよ…w
全部カタカナ表記はなんとかしてほしい…
内容には関係ないんですが、これだけ登場人物が多いと、人物名がカタカナ表記オンリーというのはキツかったです。やっぱり”漢字+カタカナルビ”がいいな…と。
中国の名前ってよく使われる音が結構偏ってる感じで、音だけだと記憶に残りづらいんですよね。その点、漢字だと日本人は使い慣れてるし、それぞれ印象に残りやすいので。
顔が出ているシーンはまだしも、会話で名前だけ上げられても誰のことかパッと思い浮かばず、結局そのセリフの意味がなくなるので。
まとめ
濃密なミステリーといっても、絵面も楽しめるような、エンタメ要素も十分にある作品だと思いました。
また、中盤は重たかったものの、ラストは救いのあるものでしたし、暗い気分を引きずって終わることがなかったのは私的に大きなポイントでした。
本当は「アンジェラさんがヒロインなのかぁ…」と若干期待度低めだったのですが(すみませんねw 「孤高の花」の時の印象があまり…だったもんで)、今回は自然に馴染んでるように見えましたし、本作では主役というよりは象徴的な立ち位置であったこともあって(そこで効いてくる美しさは抜群)、そこが残念ポイントにはなりませんでした。
むしろ見て良かったなぁと思っています。
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